月曜日, 3月 31, 2008
月曜日, 3月 24, 2008
メルトダウン回避へ政策総動員!!
息つく暇もなく連続したイベントに見舞われていたマーケットもようやく落ち着いてきたので、08年第1四半期の動きをまとめておこう。ただ、表題の通り政策を総動員している割りに結果は芳しくない。理由は一連のイベントのキーワードがCDOでも投資銀行でもなく、ヘッジファンドであるからだろう。
一連の動きを理解するために3つ程ポイントを:
まず、伝統ある投資銀行であるBear Stearnsの実質的な破綻という悲しい結末をもって、08年第一四半期の相場は今後何十年も関係者の記憶に残ることとなるだろうということ。なにせBear Stearnsはもう5つしか残っていなかった投資銀行勢の一角を占めていたうえに、彼等の取ってきたスタンスも合わせて存在自体が貴重だったから(LTCMの時もここだけ資金を出さなかったし、そもそも"俺は俺でやるからお前らはお前らでなんとかしろよ"的なサスペンダーの良く似合う昔ながらの証券ブローカー気質は変わらぬ彼等のキャラ)。
次に、良くある質問として「日本国債の格下げ時、或いは邦銀の格下げ時と比べて何故にモノラインの格付けは最終的に維持されたのか?」ということ。答えは簡単で、モノラインの場合には格付け維持に資する資本増強策を打ち出して、短期間でその通りに実施したから。もちろん昨年から続いていた強烈な株安でこうした資本増強策は疑問視されていたわけですが。
そして最後に、これ程までに政策が総動員されている事態は記憶にないということ。結果として08/Q1に発動された政策は大きく分けて3つのパターンに分類される:
繰り返しになるが、これだけの施策が同時に発動されている状態は正直みたことがない。一方、日本では財・金分離だとかいう屁理屈で武藤さんを承認できなかった事実が空しい。でもなんだか全部が全部、市場を後追いしているような印象を受けますが、、、
そうそれはなかなか表に出てこないヘッジファンドをもFEDは相手にしなければならなくなっているから!!そもそも熊さんの資金繰りが急激に悪化したのは、虎の子のPBビジネスでヘッジファンドが資金を引き上げ始めたのがきっかけ。まさしく現代版のA Run on The Bankだったわけで、そのスピードたるや一般の預金者とは比べ物にならず、その規模たるや伝統ある投資銀行のliquidity poolをも2日足らずで飲み込んでしまうという代物だった(SECの報告にもある通り、熊さんは確かに健全そのものだったのにも関わらずです)。FEDはまさしく考え得る最善の策を最速のタイミングで打ったわけだけれども、さすがにヘッジファンドのそれには対抗できるわけもなく(;´Д`) そして単なる金融保証会社(モノライン)の格付けの問題があそこまで大きくなったのは、ドル箱の地方債保証業務を狙ったヘッジファンドの空売り構成によるボラティリティの拡大によるところが大きい。その結果、投資銀行勢はABS CDO/Super Senior CDOのヘッジを通して巨大なカウンターパティーリスクに晒される事になり、綱引きが始まっていた。地方債業務を切り離されてしまっては後に残るのは収益性が低くリスクの高いCDS関連の保証業務だけで、云わばゴミだめ同然になってしまう。正直それではヘッジにならないし、ヘッジが切れてしまうと一気にシステム全体のメルトダウンリスクが高まる。したがって、どうしてもこのタイミングでドル箱を手放すわけにはいかず、モノラインは資本増強に動かざるを得なかったとみるべき。一方で、そうこうしているうちにいいトコ取りでバフェット氏が地方債保証業務だけ引き取りましょうなどという提案を行ってみたりでもうほんとにカオス(;´Д`) そもそも彼はわかってやってたのだろうか。。結局FEDは中途半端にMBS/CDOに対してある意味で政府保証を付けるような貸出し対策を発表することになったわけだれども(追記 4/5/08:この対策については全く誤解していました。Term Securities Lending Facility (TSLF)はそもそもGC repo対策だったんですね。しかも対象はCDOを含まずMBSのみでした(federal agency debt, federal agency residential-mortgage-backed securities (MBS), and non-agency AAA/Aaa-rated private-label residential MBS)。実際、年初から150-200bp程度まで拡がっていたGC Repo/FF spreadは4月初めには消滅している。)、その後は前述の経緯を経て投資銀行のPBデスクを通してヘッジファンドへ資金供給するということに。テクニカルにはローンのリコースは借り手の投資銀行にも及ぶので安易に資金供給が膨らむことにはならないというのがポイントですかね。
最後にはっきりさせておきたい点が2つ: 1) 今回のBear Stearns救済劇がモラルハザードだと思う向きもあるかもしれないけれど、たった数日前には1株$60近辺で取引されていた株が$2(or $10)で買収されるわけで株主はこれ以上の責任を取りようがないということ。では資本構造上株主の上にいる債権者はどうなるかと言えば、通常最上位にいると思われるswap counterpartyについてはJP Morgan Chaseのweb上のコメントにもある通りJPによって基本的に保証されると予想されるものの、それとて契約上はいまだに確定されてはいない。 2) よく日本の金融機関救済劇と比較されるけれど、アングロサクソンの考え方は日本のそれとは似ても似つかない。端的には1997/11月に起こった本邦インターバンク市場でのデフォルトから公的資金投入までにどれだけ時間が掛かったか。批判しているわけではなく、あくまで考え方が全く違うということを念頭に置いておかないと今後の展開に乗り遅れてしまう。
市場へのインプリケーションとしては、短期) 曲がりなりにも投資適格債を使ったファンドへの資金供給の枠組みが出来上がったので、senior trancheへのフローも復活するであろうし、一方でヘッジファンドに対してもFEDは影響力を行使できる道筋を見つけたことになる=>金融セクターの底は確認できたのではないか(問題はいよいよ実体経済へ)、長期) FEDがPDCFを口実に投資銀行勢へ規制を掛けてくる可能性が高く、いよいよWall Streetのパワーシフトが本格化するかもしれない。引き続きイノベーションが生まれる可能性を信じるのであればこのセクターは買い。そうでなければ売りであろう。個人的には買い。
では、さっそく1月から3月までのイベントを時系列順に見ていきましょう:
3/24/08 - 本日付で新たにFHLBがMBSを買い増せるように更なる規制緩和が実施された。一連の規制緩和でFannie MarとFreddie Macが大量のMBSを発行できる環境が整ったものの、その消化に疑問を持っていたところだったので、これでひとまず安心か。詳しくは後日追記予定。
3/19/08 - OFHEOが規定していたFannie MaeとFreddie Macの必要資本額を33%削減。OFHEO主導の規制緩和の2発目。これで、mortgageの供給サイドは体制が整ったことになる。後は市場がこの規模の証券を消化するできるのか否かがポイントになる。
3/17/08 - FEDが緊急利下げ(25bp)を発表するとともに、JP Morgan Chaseによる熊さんの買収が発表される。
3/13/08 - 熊さんの株価が急落。朝方に46%の下落幅を記録。この2日前辺りから$35でのputの値が付くようになる。3/14には更に値下がりし、$35を難なく突破。市場では$22近辺のputにも値が付いていた。
3/12/08 - S&PとMoodysがAmbacのAAA(Aaa)格付けの維持を発表。これは3/5日付けでAmbacが行った$1.5bnの資本増強を受けての措置。一方で、Moodysは同時に金融保証会社について、実際の損失は、保有資産の時価会計で計上した損失を大幅に下回る可能性があるとの見解を示した。ちなみに、業界3番手のFSA Inc.については、3/11日付けでMoodysがAaa格付けの維持を発表。結局のところ、4番手のFGIC CorpのみがAAA(Aaa)格付けを維持できなかったことに。
3/9/08 - Carlyle Capitalの資金繰り悪化が表面化。ちなみに、3月上旬はこれまでにない数のヘッジファンドが強制的に閉鎖(破綻)することとなった。2001年から2007年までに破綻した数と同数のファンドが年初からわずか2ヶ月の間に破綻している(;´Д`) 特に2月後半から3月前半に集中。
2/28/08(WSJ) - 1日遅れでWSJがGSEのPortfolio Capの廃止について配信。Fannie MaeとFreddie Macの業績低迷を受けて、OFHEO(Office of Housing Enterprise Oversight)主導の規制緩和の1発目。そもそもこの規制は2006夏に導入されたもので、一時的な措置ではあったわけだけれど。
2/27/08(WSJ) - S&Pが25日付けでMBIAの格付けをAAAで維持したのに続き、Moodysが26日付けで同じくMBIAのAAA格付けの維持を発表。これらの格付け会社は凡そ1ヶ月前にMBIAの格付けをネガティブ方向に見直すことを発表していたので、通常の格付けプロセスからするとこれはかなり異例といえるだろう。もちろんMBIAが格下げを避ける為に$2.4bnにも及ぶ資本拡充を実施したからでもあるわけだが。
1/31/08(WSJ) - S&PがFGIC CorpのAAA格付けをAAへ格下げ。その後2/25日付けでAへ格下げ。ちなみに、MoodysはAaa格付けを2/14日付けでA3へ格下げ。
1/31/08 - 遂にMBIAが$2.4bnのwrite downを発表。詳しくは下記の記事(**)を参照のこと。
1/18/08 - Bush大統領がstimulus packageを発表。当初は$800の税還付を提案していたが、その後$600で落ち着く。
(**) MBIA announces $2.3 billion Q4 writedown
31 January - The situation in the troubled bond insurance sector has worsened, with the announcement of a $2.3 billion fourth-quarter writedown by New York monoline, MBIA.
It could soon be a case of last monoline standing in the battle to retain triple-A ratings, following the news of MBIA’s worst quarterly performance on record. Fitch Ratings has already downgraded Ambac, Financial Guaranty Insurance and Security Capital Assurance, and MBIA remains a candidate for a downgrade.
This is despite the insurer raising $1.5 billion in new capital in the past month, plus its plans to issue a $500 million rights offering – backstopped by Warburg Pincus.
“We are disappointed in our operating results for the year, as performance of our insured prime, second-lien mortgage portfolio and three insured CDO-squared transactions led to unprecedented loss reserving and impairment activity,” said Gary Dupont, MBIA’s chief executive officer.
There was a predictable market reaction to the announcement, with MBIA five-year credit default swaps widening 49.3 basis points to 486.2bp. This is wider than Ambac, trading at 470.8bp, which has already been downgraded to AA.
That neither monoline is trading wider – their respective CDS spreads were above 700bp in mid-January – suggests the market is awaiting the outcome of discussions between insurance regulators, rating agencies, financial intermediaries and the insurers themselves. The talks, continuing since last week, are believed to be on the viability of a co-ordinated bailout of the monoline sector.
Clock ticking for troubled monoline
一連の動きを理解するために3つ程ポイントを:
まず、伝統ある投資銀行であるBear Stearnsの実質的な破綻という悲しい結末をもって、08年第一四半期の相場は今後何十年も関係者の記憶に残ることとなるだろうということ。なにせBear Stearnsはもう5つしか残っていなかった投資銀行勢の一角を占めていたうえに、彼等の取ってきたスタンスも合わせて存在自体が貴重だったから(LTCMの時もここだけ資金を出さなかったし、そもそも"俺は俺でやるからお前らはお前らでなんとかしろよ"的なサスペンダーの良く似合う昔ながらの証券ブローカー気質は変わらぬ彼等のキャラ)。
次に、良くある質問として「日本国債の格下げ時、或いは邦銀の格下げ時と比べて何故にモノラインの格付けは最終的に維持されたのか?」ということ。答えは簡単で、モノラインの場合には格付け維持に資する資本増強策を打ち出して、短期間でその通りに実施したから。もちろん昨年から続いていた強烈な株安でこうした資本増強策は疑問視されていたわけですが。
そして最後に、これ程までに政策が総動員されている事態は記憶にないということ。結果として08/Q1に発動された政策は大きく分けて3つのパターンに分類される:
- 規制緩和 - 流動性供給を目的に国として間接的にリスクをとる方向へシフトしているのがポイント(でも日本でいう所謂公的資金ではない)。2月にOFHEOが打ち出したFannie Mae, Freddie Macについての一連の規制緩和により、一時的に$200bn相当の流動性が住宅ローン担保証券市場へ供給され、$2trの住宅ローン購入余力が生み出された。全米の07年までの住宅ローンの規模は$12tr程度なので、これはマーケット全体の15%にも上る。
- 金融緩和 - 今年に入ってから既に2ポイントのFF誘導目標下げが実施されている。更に、3/17より投資適格級の担保を差し出すことでprimary dealerもFEDのdiscount windowを利用することが可能に(PDCF borrowing; Primary Dealer Credit Facility)。実際3/19日時点でPDCFの利用残高は$28.8bn(!!)まで膨らんだ。US Treasury 10y/2y spreadは年初の1ポイントから3月中旬には1.5ポイントへと急拡大し、商業銀行勢の資本蓄積を静かにそして強力に絶賛推進中。
- 経済対策(財政出動?) - 個人所得税還付が柱。07年度の個人所得税のうち各人に$600を還付するという内容で、総額$150bnに及ぶ。実際にIRSがcheckを郵送し(或いは銀行口座へ直接振込み)始めるのは5月から。
繰り返しになるが、これだけの施策が同時に発動されている状態は正直みたことがない。一方、日本では財・金分離だとかいう屁理屈で武藤さんを承認できなかった事実が空しい。でもなんだか全部が全部、市場を後追いしているような印象を受けますが、、、
そうそれはなかなか表に出てこないヘッジファンドをもFEDは相手にしなければならなくなっているから!!そもそも熊さんの資金繰りが急激に悪化したのは、虎の子のPBビジネスでヘッジファンドが資金を引き上げ始めたのがきっかけ。まさしく現代版のA Run on The Bankだったわけで、そのスピードたるや一般の預金者とは比べ物にならず、その規模たるや伝統ある投資銀行のliquidity poolをも2日足らずで飲み込んでしまうという代物だった(SECの報告にもある通り、熊さんは確かに健全そのものだったのにも関わらずです)。FEDはまさしく考え得る最善の策を最速のタイミングで打ったわけだけれども、さすがにヘッジファンドのそれには対抗できるわけもなく(;´Д`) そして単なる金融保証会社(モノライン)の格付けの問題があそこまで大きくなったのは、ドル箱の地方債保証業務を狙ったヘッジファンドの空売り構成によるボラティリティの拡大によるところが大きい。その結果、投資銀行勢はABS CDO/Super Senior CDOのヘッジを通して巨大なカウンターパティーリスクに晒される事になり、綱引きが始まっていた。地方債業務を切り離されてしまっては後に残るのは収益性が低くリスクの高いCDS関連の保証業務だけで、云わばゴミだめ同然になってしまう。正直それではヘッジにならないし、ヘッジが切れてしまうと一気にシステム全体のメルトダウンリスクが高まる。したがって、どうしてもこのタイミングでドル箱を手放すわけにはいかず、モノラインは資本増強に動かざるを得なかったとみるべき。一方で、そうこうしているうちにいいトコ取りでバフェット氏が地方債保証業務だけ引き取りましょうなどという提案を行ってみたりでもうほんとにカオス(;´Д`) そもそも彼はわかってやってたのだろうか。。結局FEDは中途半端にMBS/CDOに対してある意味で政府保証を付けるような貸出し対策を発表することになったわけだれども(追記 4/5/08:この対策については全く誤解していました。Term Securities Lending Facility (TSLF)はそもそもGC repo対策だったんですね。しかも対象はCDOを含まずMBSのみでした(federal agency debt, federal agency residential-mortgage-backed securities (MBS), and non-agency AAA/Aaa-rated private-label residential MBS)。実際、年初から150-200bp程度まで拡がっていたGC Repo/FF spreadは4月初めには消滅している。)、その後は前述の経緯を経て投資銀行のPBデスクを通してヘッジファンドへ資金供給するということに。テクニカルにはローンのリコースは借り手の投資銀行にも及ぶので安易に資金供給が膨らむことにはならないというのがポイントですかね。
最後にはっきりさせておきたい点が2つ: 1) 今回のBear Stearns救済劇がモラルハザードだと思う向きもあるかもしれないけれど、たった数日前には1株$60近辺で取引されていた株が$2(or $10)で買収されるわけで株主はこれ以上の責任を取りようがないということ。では資本構造上株主の上にいる債権者はどうなるかと言えば、通常最上位にいると思われるswap counterpartyについてはJP Morgan Chaseのweb上のコメントにもある通りJPによって基本的に保証されると予想されるものの、それとて契約上はいまだに確定されてはいない。 2) よく日本の金融機関救済劇と比較されるけれど、アングロサクソンの考え方は日本のそれとは似ても似つかない。端的には1997/11月に起こった本邦インターバンク市場でのデフォルトから公的資金投入までにどれだけ時間が掛かったか。批判しているわけではなく、あくまで考え方が全く違うということを念頭に置いておかないと今後の展開に乗り遅れてしまう。
市場へのインプリケーションとしては、短期) 曲がりなりにも投資適格債を使ったファンドへの資金供給の枠組みが出来上がったので、senior trancheへのフローも復活するであろうし、一方でヘッジファンドに対してもFEDは影響力を行使できる道筋を見つけたことになる=>金融セクターの底は確認できたのではないか(問題はいよいよ実体経済へ)、長期) FEDがPDCFを口実に投資銀行勢へ規制を掛けてくる可能性が高く、いよいよWall Streetのパワーシフトが本格化するかもしれない。引き続きイノベーションが生まれる可能性を信じるのであればこのセクターは買い。そうでなければ売りであろう。個人的には買い。
では、さっそく1月から3月までのイベントを時系列順に見ていきましょう:
3/24/08 - 本日付で新たにFHLBがMBSを買い増せるように更なる規制緩和が実施された。一連の規制緩和でFannie MarとFreddie Macが大量のMBSを発行できる環境が整ったものの、その消化に疑問を持っていたところだったので、これでひとまず安心か。詳しくは後日追記予定。
3/19/08 - OFHEOが規定していたFannie MaeとFreddie Macの必要資本額を33%削減。OFHEO主導の規制緩和の2発目。これで、mortgageの供給サイドは体制が整ったことになる。後は市場がこの規模の証券を消化するできるのか否かがポイントになる。
3/17/08 - FEDが緊急利下げ(25bp)を発表するとともに、JP Morgan Chaseによる熊さんの買収が発表される。
3/13/08 - 熊さんの株価が急落。朝方に46%の下落幅を記録。この2日前辺りから$35でのputの値が付くようになる。3/14には更に値下がりし、$35を難なく突破。市場では$22近辺のputにも値が付いていた。
3/12/08 - S&PとMoodysがAmbacのAAA(Aaa)格付けの維持を発表。これは3/5日付けでAmbacが行った$1.5bnの資本増強を受けての措置。一方で、Moodysは同時に金融保証会社について、実際の損失は、保有資産の時価会計で計上した損失を大幅に下回る可能性があるとの見解を示した。ちなみに、業界3番手のFSA Inc.については、3/11日付けでMoodysがAaa格付けの維持を発表。結局のところ、4番手のFGIC CorpのみがAAA(Aaa)格付けを維持できなかったことに。
3/9/08 - Carlyle Capitalの資金繰り悪化が表面化。ちなみに、3月上旬はこれまでにない数のヘッジファンドが強制的に閉鎖(破綻)することとなった。2001年から2007年までに破綻した数と同数のファンドが年初からわずか2ヶ月の間に破綻している(;´Д`) 特に2月後半から3月前半に集中。
2/28/08(WSJ) - 1日遅れでWSJがGSEのPortfolio Capの廃止について配信。Fannie MaeとFreddie Macの業績低迷を受けて、OFHEO(Office of Housing Enterprise Oversight)主導の規制緩和の1発目。そもそもこの規制は2006夏に導入されたもので、一時的な措置ではあったわけだけれど。
2/27/08(WSJ) - S&Pが25日付けでMBIAの格付けをAAAで維持したのに続き、Moodysが26日付けで同じくMBIAのAAA格付けの維持を発表。これらの格付け会社は凡そ1ヶ月前にMBIAの格付けをネガティブ方向に見直すことを発表していたので、通常の格付けプロセスからするとこれはかなり異例といえるだろう。もちろんMBIAが格下げを避ける為に$2.4bnにも及ぶ資本拡充を実施したからでもあるわけだが。
1/31/08(WSJ) - S&PがFGIC CorpのAAA格付けをAAへ格下げ。その後2/25日付けでAへ格下げ。ちなみに、MoodysはAaa格付けを2/14日付けでA3へ格下げ。
1/31/08 - 遂にMBIAが$2.4bnのwrite downを発表。詳しくは下記の記事(**)を参照のこと。
1/18/08 - Bush大統領がstimulus packageを発表。当初は$800の税還付を提案していたが、その後$600で落ち着く。
(**) MBIA announces $2.3 billion Q4 writedown
31 January - The situation in the troubled bond insurance sector has worsened, with the announcement of a $2.3 billion fourth-quarter writedown by New York monoline, MBIA.
It could soon be a case of last monoline standing in the battle to retain triple-A ratings, following the news of MBIA’s worst quarterly performance on record. Fitch Ratings has already downgraded Ambac, Financial Guaranty Insurance and Security Capital Assurance, and MBIA remains a candidate for a downgrade.
This is despite the insurer raising $1.5 billion in new capital in the past month, plus its plans to issue a $500 million rights offering – backstopped by Warburg Pincus.
“We are disappointed in our operating results for the year, as performance of our insured prime, second-lien mortgage portfolio and three insured CDO-squared transactions led to unprecedented loss reserving and impairment activity,” said Gary Dupont, MBIA’s chief executive officer.
There was a predictable market reaction to the announcement, with MBIA five-year credit default swaps widening 49.3 basis points to 486.2bp. This is wider than Ambac, trading at 470.8bp, which has already been downgraded to AA.
That neither monoline is trading wider – their respective CDS spreads were above 700bp in mid-January – suggests the market is awaiting the outcome of discussions between insurance regulators, rating agencies, financial intermediaries and the insurers themselves. The talks, continuing since last week, are believed to be on the viability of a co-ordinated bailout of the monoline sector.
Clock ticking for troubled monoline
Lesson's from Bear Stearns
ボスが面白い指摘をしていたので、忘れないうちに書いておこう:
追記(3/24/08):Bear Stearnのliquidity poolの概算値が出ていたのでメモしておく。2月上旬の$13bn弱から、徐々に増やしてきていて3月の第一週には$18-20bnのliquidity poolが積まれていた模様。ただ、COB 11日から急減し、COB 13日には$2bnになるまで枯渇してしまっていた(Source:SEC)。他の投資銀行に比べれば小さい数値ではあるものの、ビジネス規模を考えればわからなくもない。確か去年の同時期にGSは$30bn程度のliquidity poolしか持っていなかった筈。
- 流動性が無くなる(dries up)のが如何に早いか。古典的な銀行の取付け騒ぎと同じく、$17bnの流動性がたった2日で無くなってしまった(a lack of confidence, but not a lack of capital)。
- 通常株価とCDSスプレッドは逆相関を示すが、今回は株価がほぼゼロになってしまったにも関わらずCDSスプレッドはJPのそれに近づいてtightningしてしまった。
- 一方、1株$2でJPとの契約が成立しそうであるにも関わらず、株価は$6-7まで上昇している。これは主に投機筋が今後現れるかもしれない新たな買収者を見込んで価格を吊上げているから。それでも、2.で指摘した相関は崩れてしまっていると考えて良い。これは過去の相関を元にヘッジしてしまったら大変な事になっていたということ。モデルを作るときには、こうした点も十分考慮に入れないといけない。
追記(3/24/08):Bear Stearnのliquidity poolの概算値が出ていたのでメモしておく。2月上旬の$13bn弱から、徐々に増やしてきていて3月の第一週には$18-20bnのliquidity poolが積まれていた模様。ただ、COB 11日から急減し、COB 13日には$2bnになるまで枯渇してしまっていた(Source:SEC)。他の投資銀行に比べれば小さい数値ではあるものの、ビジネス規模を考えればわからなくもない。確か去年の同時期にGSは$30bn程度のliquidity poolしか持っていなかった筈。
金曜日, 3月 21, 2008
Apple TV + Air Tune
土曜日, 3月 15, 2008
WallStreetの労働市場
雑談程度の話ですが、いよいよ始まったレイオフの波を乗りきるためにもちょっと労働市場の分析をしておきましょう。
まずは簡単なおさらいから。まず、一般に政治の中心は通称Main Street (Washington D.C.)、金融の中心は通称Wall Street (NYC)と言われていて、それぞれ時の権力を握った者が全体を支配し得るという意味で共通項も多いわけです。例えば、政権交替が起きた場合にはそれまで実権を持っていた人たちはいっせいに民間あるいはアカデミックな世界へ移動して、次の機会があればまた舞い戻ってくる。Wall Streetであっても最近こそ投資銀行がパワーを独占してきたものの、それこそ以前はジャパンマネーが市場を席捲していたわけで、その時々の権力を握っている組織へ人は流れて、或は更なるキャリアアップの為にアカデミックな世界へ戻っていくわけ(ちなみに、米国ではキャリアアップの為にMBAをとるといった行動は、個人税制によって明確に優遇されている)。そしてこの2つの業界(or 政界?)に共通しているのは、関連する業界(or アカデミズムの世界)の中だけで人の移動が起っていて、一度入ってしまえば非常に流動性の高い労働市場なのだけれど、なかなかこのサークルに入るのは容易ではないということ。
さて、ではWall Streetで今パワーを持っているのは誰なのか?昨今の市場環境もあって、一部の投資銀行ではそのパワーに衰えが見える。一方で、新興勢力のヘッジファンドは力を増してきており、SWFも見落とせない。成功したファンドの中には、更なる業容拡大を目指して自分達のedgeが効かない分野にも進出する為に、人材を経験豊富な投資銀行に求め積極的に採用し始めている。というわけで、最近はこのパワーシフトに伴ってヘッジファンドと投資銀行との間の行き来が盛んになってきている。昨年から一部で始まっていた投資銀行のレイオフでもすぐにヘッジファンドでの就職先が見つかってhappyにやっている知り合いは何人もいる。ではこれまで主流であったWall Streetでの人の流れ: 1) 投資銀行間での行き来(所謂"walk across the street")、2) new hire from graduate school/going back to graduate school, はどうなっているのか?少なくとも1)については同レベルの投資銀行間での行き来は確実に減ってきている。2)についてはやはりアカデミックな世界へ戻る方向の流れが強い。全体を眺めれば、これまでとは明らかに違ったトレンドが見て取れるので注意が必要になっている。以前のエントリー(1/26/07付け)で指摘した1.と3.のパターンも多くなってきたしね。
では、自分と家族を守るにはどうしたら良いのか?まず、パターン1.を避けるために極端に環境の悪化した業界 or 市場(今であれば米国のmortgage市場か?)には早々に見切りをつけて、パワーシフトの波に乗るか、アカデミズムの世界へいったん退避するのがベストだろう。"いつかは良くなるに違いない"といった長期予測に基づく逆張りは、仮にその予測が正しくともここでは命取りとなる。パターン3.を避けるためには、自分の給与水準を確認すればわかる。ちなみに、Wall Streetの給与水準には実はある程度の基準が存在し誰でも簡単にチェックできる。ただこれもまったくもってアメリカらしいというか、きちんとした市場調査の形をとった第3者の書いたレポートなのだけれど、微妙に利害相反の疑いがあるという困った代物ではあるのだけどね。何せエージェント(人材紹介会社 or ヘッドハンター)がこれを出してるんだからヽ(´ー`)ノ なんだか最近問題になっている市場でもみたことのある構図ですな(;´Д`) 有名どころのMichael Pageなんかも毎年きちんと出してます。例えばパフォーマンスの悪い5%がレイオフされてしまうといった懸念があるときは、1) パフォーマンスと給与は正比例する、2) Salary Surveyのレンジは両側95%での信頼区間に相当する、3) 給与は概ね正規分布している、という仮説を立ててみると、M&AのVice Presidentクラスで今年はボーナスが悪くて給与総額が150,452ドルを割ってしまっていたら実はもうアウトの可能性が高いと予想できるわけですヽ(`Д´)ノウワァァァン 数字って時に残酷ですよね。。
と、ここまで考えてみたけれど、やっぱり最後は人と人との信頼関係なんだろうな。"My word is my bond." やはりこれに尽きますね。気を付けましょう。
まずは簡単なおさらいから。まず、一般に政治の中心は通称Main Street (Washington D.C.)、金融の中心は通称Wall Street (NYC)と言われていて、それぞれ時の権力を握った者が全体を支配し得るという意味で共通項も多いわけです。例えば、政権交替が起きた場合にはそれまで実権を持っていた人たちはいっせいに民間あるいはアカデミックな世界へ移動して、次の機会があればまた舞い戻ってくる。Wall Streetであっても最近こそ投資銀行がパワーを独占してきたものの、それこそ以前はジャパンマネーが市場を席捲していたわけで、その時々の権力を握っている組織へ人は流れて、或は更なるキャリアアップの為にアカデミックな世界へ戻っていくわけ(ちなみに、米国ではキャリアアップの為にMBAをとるといった行動は、個人税制によって明確に優遇されている)。そしてこの2つの業界(or 政界?)に共通しているのは、関連する業界(or アカデミズムの世界)の中だけで人の移動が起っていて、一度入ってしまえば非常に流動性の高い労働市場なのだけれど、なかなかこのサークルに入るのは容易ではないということ。
さて、ではWall Streetで今パワーを持っているのは誰なのか?昨今の市場環境もあって、一部の投資銀行ではそのパワーに衰えが見える。一方で、新興勢力のヘッジファンドは力を増してきており、SWFも見落とせない。成功したファンドの中には、更なる業容拡大を目指して自分達のedgeが効かない分野にも進出する為に、人材を経験豊富な投資銀行に求め積極的に採用し始めている。というわけで、最近はこのパワーシフトに伴ってヘッジファンドと投資銀行との間の行き来が盛んになってきている。昨年から一部で始まっていた投資銀行のレイオフでもすぐにヘッジファンドでの就職先が見つかってhappyにやっている知り合いは何人もいる。ではこれまで主流であったWall Streetでの人の流れ: 1) 投資銀行間での行き来(所謂"walk across the street")、2) new hire from graduate school/going back to graduate school, はどうなっているのか?少なくとも1)については同レベルの投資銀行間での行き来は確実に減ってきている。2)についてはやはりアカデミックな世界へ戻る方向の流れが強い。全体を眺めれば、これまでとは明らかに違ったトレンドが見て取れるので注意が必要になっている。以前のエントリー(1/26/07付け)で指摘した1.と3.のパターンも多くなってきたしね。
では、自分と家族を守るにはどうしたら良いのか?まず、パターン1.を避けるために極端に環境の悪化した業界 or 市場(今であれば米国のmortgage市場か?)には早々に見切りをつけて、パワーシフトの波に乗るか、アカデミズムの世界へいったん退避するのがベストだろう。"いつかは良くなるに違いない"といった長期予測に基づく逆張りは、仮にその予測が正しくともここでは命取りとなる。パターン3.を避けるためには、自分の給与水準を確認すればわかる。ちなみに、Wall Streetの給与水準には実はある程度の基準が存在し誰でも簡単にチェックできる。ただこれもまったくもってアメリカらしいというか、きちんとした市場調査の形をとった第3者の書いたレポートなのだけれど、微妙に利害相反の疑いがあるという困った代物ではあるのだけどね。何せエージェント(人材紹介会社 or ヘッドハンター)がこれを出してるんだからヽ(´ー`)ノ なんだか最近問題になっている市場でもみたことのある構図ですな(;´Д`) 有名どころのMichael Pageなんかも毎年きちんと出してます。例えばパフォーマンスの悪い5%がレイオフされてしまうといった懸念があるときは、1) パフォーマンスと給与は正比例する、2) Salary Surveyのレンジは両側95%での信頼区間に相当する、3) 給与は概ね正規分布している、という仮説を立ててみると、M&AのVice Presidentクラスで今年はボーナスが悪くて給与総額が150,452ドルを割ってしまっていたら実はもうアウトの可能性が高いと予想できるわけですヽ(`Д´)ノウワァァァン 数字って時に残酷ですよね。。
と、ここまで考えてみたけれど、やっぱり最後は人と人との信頼関係なんだろうな。"My word is my bond." やはりこれに尽きますね。気を付けましょう。
水曜日, 3月 12, 2008
日銀人事案が参議院で否決
。。どうなってしまうのでしょう。小沢さんはなぜ出てこないんだ。。
追記(3/21/08):結局、火曜日(18日)に田波さん・西村さんの組み合わせが提示されたものの、田波さんは否決され日銀総裁は空席となることが決定。もちろん当面は大きな支障は現れないとは思う。ただ、このまま総裁選定が混迷を深め、結果として不適格な人事が行われてしまったらどうなるか。次の景気後退局面では必要な措置が遅れ経済は大打撃を受ける可能性が高まり、次の景気拡大局面では無用なバブルを誘発する可能性が高まり、取り返しのつかない事態になりかねない。早期に日銀法を改正し、適切な人事を行えるようにしないと。継続モニタリングが必須ですね。
追記(3/21/08):結局、火曜日(18日)に田波さん・西村さんの組み合わせが提示されたものの、田波さんは否決され日銀総裁は空席となることが決定。もちろん当面は大きな支障は現れないとは思う。ただ、このまま総裁選定が混迷を深め、結果として不適格な人事が行われてしまったらどうなるか。次の景気後退局面では必要な措置が遅れ経済は大打撃を受ける可能性が高まり、次の景気拡大局面では無用なバブルを誘発する可能性が高まり、取り返しのつかない事態になりかねない。早期に日銀法を改正し、適切な人事を行えるようにしないと。継続モニタリングが必須ですね。
金曜日, 3月 07, 2008
アントニオ・猪木に遭遇!
今日、近所の日本料理屋に奥さんとその友達の3人で夕食を食べに行ったら、なんと目の前でアントニオ・猪木がすき焼きを食べていた!!元国会議員らしく、帰るときには周りの人に軽く笑顔で会釈をしていたり。ビジネスで来てたのかなぁ。それにしてもやっぱりいい体してるね。
金曜日, 2月 29, 2008
土曜日, 2月 23, 2008
最近の話題
昨年からNYのクオンツ・コミュニティではサブプライムローン問題に関連して、僕の知る限り大まかにいって次のような論点について議論が起こっている:
1) 株式市場の乱高下とヘッジファンドの関係は如何に?
2) リスク管理手法について明らかになった問題点は何か?(ソジェンの事例も含めて)
3) 格付け機関に求められる役割と証券化商品特有の問題とは何だったのか?
4) アジア通貨危機に端を発する金融危機後に起こったイノベーションは結局のところ安定をもたらしたのか?
1)については、もう既に広く知られているMITのAndyLo教授が書かれた論文にあるように、"レバレッジの拡大"と"同一戦略をとるファンドの増加(相関の上昇)"が相まってもたらされた結果であるという見方が定説になってきている。すなわち、昨夏の株式市場の乱高下がマーケットニュートラル型のヘッジファンドによって主導されたという見方がほぼ固まってきていて、FRBが幾ら流動性を各種方法で提供したとしてもどこまで効果的か疑問符: FRBの庭はもはや市場の一部でしかないのではないか?、が付き始めてきたところ。ただ、中央銀行(or 当局)がコントロールできる範囲外の資金の流れが大きくなっているという根本的な問題に対する有効な手当ては今のところ見当たらない。
2)については方法論に問題がなかった事は疑いようがないものの、運用面を調整しなければならないという結論で固まってきていて、実際わが社でも静かに組織の見直しが進行中。
3)については、FRBの資料でも指摘されている通り、テクニカルには"While an ABS credit rating for a particular rating grade should have similar expected loss to corporate credit rating of the same grade, the volatility of loss (i.e. the unexpected loss) can be quite different across asset classes"という事情に象徴されるcorporate ratingsとsecuritized product ratingsとの違いが議論の中心になってきている。
そして最後に4)。アジア通貨危機から10年間を経て様々な金融イノベーション(高度化?)が生まれてきたものの、結局のところ世界がより複雑になった以外の何者でないのではないか、システム自体の安定性は何ら変わっていない(same as before, unconditionally)のではないかとする見方が本質を突いていると思う。
1) 株式市場の乱高下とヘッジファンドの関係は如何に?
2) リスク管理手法について明らかになった問題点は何か?(ソジェンの事例も含めて)
3) 格付け機関に求められる役割と証券化商品特有の問題とは何だったのか?
4) アジア通貨危機に端を発する金融危機後に起こったイノベーションは結局のところ安定をもたらしたのか?
1)については、もう既に広く知られているMITのAndyLo教授が書かれた論文にあるように、"レバレッジの拡大"と"同一戦略をとるファンドの増加(相関の上昇)"が相まってもたらされた結果であるという見方が定説になってきている。すなわち、昨夏の株式市場の乱高下がマーケットニュートラル型のヘッジファンドによって主導されたという見方がほぼ固まってきていて、FRBが幾ら流動性を各種方法で提供したとしてもどこまで効果的か疑問符: FRBの庭はもはや市場の一部でしかないのではないか?、が付き始めてきたところ。ただ、中央銀行(or 当局)がコントロールできる範囲外の資金の流れが大きくなっているという根本的な問題に対する有効な手当ては今のところ見当たらない。
2)については方法論に問題がなかった事は疑いようがないものの、運用面を調整しなければならないという結論で固まってきていて、実際わが社でも静かに組織の見直しが進行中。
3)については、FRBの資料でも指摘されている通り、テクニカルには"While an ABS credit rating for a particular rating grade should have similar expected loss to corporate credit rating of the same grade, the volatility of loss (i.e. the unexpected loss) can be quite different across asset classes"という事情に象徴されるcorporate ratingsとsecuritized product ratingsとの違いが議論の中心になってきている。
そして最後に4)。アジア通貨危機から10年間を経て様々な金融イノベーション(高度化?)が生まれてきたものの、結局のところ世界がより複雑になった以外の何者でないのではないか、システム自体の安定性は何ら変わっていない(same as before, unconditionally)のではないかとする見方が本質を突いていると思う。
金曜日, 2月 22, 2008
NYでの生活立ち上げ記録 ~ 税金 編
今年に入ってから更新が滞ってしまっていたのだけれど、今日から再開です(^ω^)。同時に幾つかのプロジェクトを仕上げる必要があって週末もいろいろと本業の方で書き物をしていた都合上ブログ向けに記事を書いてる暇がなかった。。。トホホ。折り重なっていた難題を解決してわかり易い形で説明し終えたのがようやく昨日。おいおいもう2月も半ばを過ぎてるやんけ!まぁクリエイティブな方法論を確立できたので有意義ではあったのだけれど。さらには表題の通り米国では原則収入のある人は全員所得税の確定申告しなくてはならないので、その準備もありもう踏んだり蹴ったりヽ(`Д´)ノウワァァァン というわけで、来年以降の自分の為にもまずは備忘録を残しておきましょう。
まず所得税の制度自体は日本のそれに似通っている(というよりもしかして日本が米国の税制を参考にしてるのかしらん?)。もちろん計算式も税金=(収入金額-所得控除額)x税率-税額控除額で与えられる。ただし、1) 原則各個人に確定申告の義務があり、2) 選択可能な各種控除項目の種類が多いものの、3) 日本と比べて税率が高く、4) Social Security Numberによってあらゆる金融口座は税務当局にとって捕捉可能である、という辺りが違ってくるので注意が必要。特に2)と3)の組み合わせが厄介で、どうにかして実効税率を小さくできないかと頭を悩ませているとどんどん時間が経ってしまう。今年は初めてなので、まず日本語で書かれた本を買って準備を進めてみたものの、妙案浮かばず、もういっそのこと税理士に頼もうかと考えていた。一方で、同僚と話をしていたらTurboTaxという超便利なアプリケーションを発見!値段も高くなく、$100以下で購入可能であってかつその費用を来年の税計算で控除できる。ただし、正規ルートで買うよりも、米国内に証券口座でも持っていれば大抵は30%オフで購入できるので、そちらのルートで購入した方がお得かも。そして何といっても便利なのは、このアプリケーションから直接税金の電子申請が可能であるという点。日本でももちろんeTaxといった税金の電子申請制度は始まっているものの、民間企業が市販している使いやすいソフトで直接確定申告ができるというのは米国ならではじゃないかな。ちなみに、申請から実際に税還付額が口座に振り込まれるまでに掛かる日数は1週間から10営業日程度。最適化もしやすいので、職業柄なじみ易くてなかなか良い。
何やらかなり便利そうに聞こえるかもしれないけれど、本当にその通りで領収書等の添付義務もなし。加えてTurboTaxはこの分野で圧倒的なシェアを占めているので、上場企業であれば社内のデータベースと連携して収入金額等の情報の正確性を担保する仕組みがあって源泉徴収表(W-2 Form)すら添付する必要がない!もちろん提供した情報に誤りがあったりした場合には、いろいろとペナルティが掛かるようだから細心の注意は払って準備するのは当然のことではある(例えばビザの延長、グリーンカードの取得申請時に不利になる場合もある)。そしてもう一つ重要な機能にAudit Riskの判定機能がある。米国では初めに指摘したように原則各人に確定申告が義務付けられているので、税務当局はその一つ一つを詳しく監査することはせずにある一定の条件に引っかかる申告をピックアップして精査するという方針をとっている。なので、余計なトラブルを避けるためにはこのAudit Riskの事前測定が重要になってくるというわけ。すなわち、リターンを税還付額、リスクをTurbo Taxを使って計算したAudit Riskとして最適化を実行すれば良い━━━━(゜∀゜)━━━━!!!! いやぁ、これって自分の得意分野じゃん?! ちょっとリスクの測定方法に考えを巡らせてしまった自分を発見。。職業病かも(;´Д`)
まず所得税の制度自体は日本のそれに似通っている(というよりもしかして日本が米国の税制を参考にしてるのかしらん?)。もちろん計算式も税金=(収入金額-所得控除額)x税率-税額控除額で与えられる。ただし、1) 原則各個人に確定申告の義務があり、2) 選択可能な各種控除項目の種類が多いものの、3) 日本と比べて税率が高く、4) Social Security Numberによってあらゆる金融口座は税務当局にとって捕捉可能である、という辺りが違ってくるので注意が必要。特に2)と3)の組み合わせが厄介で、どうにかして実効税率を小さくできないかと頭を悩ませているとどんどん時間が経ってしまう。今年は初めてなので、まず日本語で書かれた本を買って準備を進めてみたものの、妙案浮かばず、もういっそのこと税理士に頼もうかと考えていた。一方で、同僚と話をしていたらTurboTaxという超便利なアプリケーションを発見!値段も高くなく、$100以下で購入可能であってかつその費用を来年の税計算で控除できる。ただし、正規ルートで買うよりも、米国内に証券口座でも持っていれば大抵は30%オフで購入できるので、そちらのルートで購入した方がお得かも。そして何といっても便利なのは、このアプリケーションから直接税金の電子申請が可能であるという点。日本でももちろんeTaxといった税金の電子申請制度は始まっているものの、民間企業が市販している使いやすいソフトで直接確定申告ができるというのは米国ならではじゃないかな。ちなみに、申請から実際に税還付額が口座に振り込まれるまでに掛かる日数は1週間から10営業日程度。最適化もしやすいので、職業柄なじみ易くてなかなか良い。
何やらかなり便利そうに聞こえるかもしれないけれど、本当にその通りで領収書等の添付義務もなし。加えてTurboTaxはこの分野で圧倒的なシェアを占めているので、上場企業であれば社内のデータベースと連携して収入金額等の情報の正確性を担保する仕組みがあって源泉徴収表(W-2 Form)すら添付する必要がない!もちろん提供した情報に誤りがあったりした場合には、いろいろとペナルティが掛かるようだから細心の注意は払って準備するのは当然のことではある(例えばビザの延長、グリーンカードの取得申請時に不利になる場合もある)。そしてもう一つ重要な機能にAudit Riskの判定機能がある。米国では初めに指摘したように原則各人に確定申告が義務付けられているので、税務当局はその一つ一つを詳しく監査することはせずにある一定の条件に引っかかる申告をピックアップして精査するという方針をとっている。なので、余計なトラブルを避けるためにはこのAudit Riskの事前測定が重要になってくるというわけ。すなわち、リターンを税還付額、リスクをTurbo Taxを使って計算したAudit Riskとして最適化を実行すれば良い━━━━(゜∀゜)━━━━!!!! いやぁ、これって自分の得意分野じゃん?! ちょっとリスクの測定方法に考えを巡らせてしまった自分を発見。。職業病かも(;´Д`)
日曜日, 2月 03, 2008
神社の思ひ出
最近は仕事が異常に忙しくてブログを更新している暇がない。。土日もいろいろと考えないといけないし。まぁ年初はいつもこうだし、この時期に今年の方向性を決めることになるわけで、頑張り時です。マーケットは75bpの利下げに続き、50bpの利下げを受けてちょっとは落ち着いてきたものの、既にもう景気後退局面しているのでは..? (この話題については例のごとく、また少したったら纏めます) 要は事前予想の通りになってきたので、急降下中にパニクってシートベルトを外してしまわないように気を付けつつ、目だけは閉じないようにしないと。それにしても、アホなフランス人トレーダー(というかもしかしたらヒーロー?!)も出てきたりでホント話題には事欠かないお祭り状態に(;´Д`)
今週はちょっとリフレッシュしようと思って日帰りでスノーボードにいったものの、慣れない左ハンドルでの運転に夫婦で怖い思いをしてしまったり。やっぱり家でリラックスが一番ということで、閑話休題。branchさんのところにあった『幕末人物診断 -あなたが幕末の志士だったら。』をやっていたら、ちょっと昔の神社を思い出してしまった。結果はというと、、吉田松陰。まぁこんな適正診断もどきは普段小ネタ程度にしか思ってないものの、この結果にはちょっと驚いた。学生時代の下宿の近くにあったのが吉田神社で、昨年の春まで住んでいたマンションの近所にあったのが松蔭神社。行き詰まった時は山の上まで上るついでに吉田神社に参拝したり、節分蔡にもよく一人でいって鰯の塩焼食べたっけ。松蔭神社もよくお気に入りの喫茶店に行く途中に横を歩いて通ったり、婚姻届けを区役所に提出するときにも通ったっけ。結局松陰先生のお墓には一度しかお参りしてないんだけどね。診断結果はともかく、なんとなくほんわか。いいじゃんコレ!!
今週はちょっとリフレッシュしようと思って日帰りでスノーボードにいったものの、慣れない左ハンドルでの運転に夫婦で怖い思いをしてしまったり。やっぱり家でリラックスが一番ということで、閑話休題。branchさんのところにあった『幕末人物診断 -あなたが幕末の志士だったら。』をやっていたら、ちょっと昔の神社を思い出してしまった。結果はというと、、吉田松陰。まぁこんな適正診断もどきは普段小ネタ程度にしか思ってないものの、この結果にはちょっと驚いた。学生時代の下宿の近くにあったのが吉田神社で、昨年の春まで住んでいたマンションの近所にあったのが松蔭神社。行き詰まった時は山の上まで上るついでに吉田神社に参拝したり、節分蔡にもよく一人でいって鰯の塩焼食べたっけ。松蔭神社もよくお気に入りの喫茶店に行く途中に横を歩いて通ったり、婚姻届けを区役所に提出するときにも通ったっけ。結局松陰先生のお墓には一度しかお参りしてないんだけどね。診断結果はともかく、なんとなくほんわか。いいじゃんコレ!!
金曜日, 1月 18, 2008
Lion King
(もうマーケットは酷いの一言。モノラインも遂に格下げで、AAAだからこそビジネスができていたわけだからこれはもう退場勧告なわけで。ただもう仕事も忙しいので、こうした話題は後で触れることにしてとりあえず昨年見に行ったライオンキングを忘れないうちにメモメモ。)
やはりブロードウェイ・ミュージカルと云えば、オペラ座の怪人、レ・ミゼラブル、ライオンキングは外せません。ということで今回はライオンキング。まず何より驚いたのは会場の綺麗さ。他の箱とは新しさが全然違う!さすがにディズニー金掛けてますね。もちろんそのぶん収容人数も多いのでたぶんビジネス的にはちゃんとペイしてるんでしょう。そしてなんといっても子役が旨いのなんのって。多分小学校低学年だと思うんだけど、結構台詞も動きも多いのに感情表現も文句なし。他の演出もなかなか憎い。奥さんはもう何度も見に来ているのだけれど、数年前と比べると動きが激しすぎてライオンの頭(というか冑)が落ちてしまっていたシーンもきちんと修正されて、今回はそれを格好良く地面に置いてから親子の楽しい抱擁を見せるようになってたり。なかなか完成度が高くて良い感じ。


やはりブロードウェイ・ミュージカルと云えば、オペラ座の怪人、レ・ミゼラブル、ライオンキングは外せません。ということで今回はライオンキング。まず何より驚いたのは会場の綺麗さ。他の箱とは新しさが全然違う!さすがにディズニー金掛けてますね。もちろんそのぶん収容人数も多いのでたぶんビジネス的にはちゃんとペイしてるんでしょう。そしてなんといっても子役が旨いのなんのって。多分小学校低学年だと思うんだけど、結構台詞も動きも多いのに感情表現も文句なし。他の演出もなかなか憎い。奥さんはもう何度も見に来ているのだけれど、数年前と比べると動きが激しすぎてライオンの頭(というか冑)が落ちてしまっていたシーンもきちんと修正されて、今回はそれを格好良く地面に置いてから親子の楽しい抱擁を見せるようになってたり。なかなか完成度が高くて良い感じ。
火曜日, 1月 01, 2008
月曜日, 12月 31, 2007
格付けのボラティリティとは何だろうか
今年はこの話題に関して一つの洞察を紹介することを試みて〆としましょう。今年は証券化商品に関する格付けの変動性(ボラティリティ)が随分話題になったものの、仮にこうした格付け基準の甘さを指摘したところで格付け会社にしてみればそんなの想定外でしたで終わってしまう可能性が大なわけですなヽ(´ー`)ノ。本来Aaaってのは、中身をこれっぽちも見ずに買っても元本毀損の可能性については考える必要がない、という意味を示す記号であったのに(#`Д´)。というわけで、格付けの変動性(ボラティリティ)として証券化商品のリスクプレミアムを把握できないか考えてみましょう。
さて、、
ではいったい格付けのボラティリティ(変動性)とは何だろうか。そもそも格付けの変動性は定量的に捕らえにくい。格付けはそもそもordinal numeralであって、cardinal numeralではない。すなわち、仮に形式的にそれぞれの格付けに対してある数字、例えば1から20、を1:1対応させてその変動率を推計してみたところで意味がある結果とはならないのは周知の事実。同じく、格付けにcardinal numeralであるデフォルト確率(スプレッド)を対応させてその変動率を考えても意味のある結果は得られない。言い方を変えれば、当該債券(証券化商品)自体のスプレッド・ボラティリティをいくら精緻に把握しようとも、格付けの変動(及びその1つの帰結としての債券価格の大幅な変動)を説明し得る意味のある結果は得られない。従って、このアプローチは少なくとも中長期の保有期間を想定した投資戦略及びリスク・マネジメントには使えない。
一方、昨今注目されている(特に証券化商品の)格付けの大幅かつ大量の見直しから直感的に理解される格付けの"急激な変動"を定量的に把握し、横ぐしを入れて比較するにはどうしたら良いのか?この話題については規制当局も強い関心をよせているので、この"変動率"は分かりやすくかつ意味のある量であるべきであって、さらに当局の理解が得られなければならない。今のところ一致する見方は、当たり前といえば当たり前であるわけだけれど、次の通り:
Rating volatility can be interpreted as probability of a rating transition over a specific period (say a 1 year).
各格付け会社は格付け遷移行列を毎年推計しているので、このデータがまず一つの指標となる。一方、懸案の証券化商品の格付けに関しては、最終的に損失率のシミュレーションを通して元本毀損の蓋然性を判定した上で格付けを付与しているので、このシミュレーション結果を見れば(or 将来に渡って延長すれば)、例えば同じAaaの商品についても格付けの"変動性"リスクを峻別できることになる。例えば、CPDOなどは確かにAaaだけれど、その格付けの変動性は実は高いというのが一般的な捉え方だろう。一般にレバレッジ比率の高い証券化商品の格付けはそのレバレッジ故に変動しやすく、仮にそのデフォルト確率がcorporate ratingの同一格付けのそれと等しくとも、デフォルトするまでの格付けパスはcorporate ratingのそれとは著しく異なるのである。これは言わずもがな価格変動性に大きな違いをもたらすわけで、投資家としては相当のリスクプレミアムを要求すべきである: 逆にいえば、例え格付けがAaaであろうと相応のリスクを覚悟すべきである。すなわち、証券化商品の格付けは従来通りあくまで元本毀損の蓋然性(デフォルト確率)を表すordinal numeralであって、それとは別に格付けのボラティリティという特有のリスク(実はこれがかなりの部分を占める)がレバレッジ比率の高い証券化商品には内在されているということ。リスク・マネジメントの観点からいえば、伝統的なスプレッド・ボラティリティの把握とストレステストだけでは十分ではなく、上で定義した格付けのボラティリティをリスク・ファクターとして取り入れる必要があるのだろう。
それでは皆さん、Have a happy holiday and see you next year!!
さて、、
ではいったい格付けのボラティリティ(変動性)とは何だろうか。そもそも格付けの変動性は定量的に捕らえにくい。格付けはそもそもordinal numeralであって、cardinal numeralではない。すなわち、仮に形式的にそれぞれの格付けに対してある数字、例えば1から20、を1:1対応させてその変動率を推計してみたところで意味がある結果とはならないのは周知の事実。同じく、格付けにcardinal numeralであるデフォルト確率(スプレッド)を対応させてその変動率を考えても意味のある結果は得られない。言い方を変えれば、当該債券(証券化商品)自体のスプレッド・ボラティリティをいくら精緻に把握しようとも、格付けの変動(及びその1つの帰結としての債券価格の大幅な変動)を説明し得る意味のある結果は得られない。従って、このアプローチは少なくとも中長期の保有期間を想定した投資戦略及びリスク・マネジメントには使えない。
一方、昨今注目されている(特に証券化商品の)格付けの大幅かつ大量の見直しから直感的に理解される格付けの"急激な変動"を定量的に把握し、横ぐしを入れて比較するにはどうしたら良いのか?この話題については規制当局も強い関心をよせているので、この"変動率"は分かりやすくかつ意味のある量であるべきであって、さらに当局の理解が得られなければならない。今のところ一致する見方は、当たり前といえば当たり前であるわけだけれど、次の通り:
Rating volatility can be interpreted as probability of a rating transition over a specific period (say a 1 year).
各格付け会社は格付け遷移行列を毎年推計しているので、このデータがまず一つの指標となる。一方、懸案の証券化商品の格付けに関しては、最終的に損失率のシミュレーションを通して元本毀損の蓋然性を判定した上で格付けを付与しているので、このシミュレーション結果を見れば(or 将来に渡って延長すれば)、例えば同じAaaの商品についても格付けの"変動性"リスクを峻別できることになる。例えば、CPDOなどは確かにAaaだけれど、その格付けの変動性は実は高いというのが一般的な捉え方だろう。一般にレバレッジ比率の高い証券化商品の格付けはそのレバレッジ故に変動しやすく、仮にそのデフォルト確率がcorporate ratingの同一格付けのそれと等しくとも、デフォルトするまでの格付けパスはcorporate ratingのそれとは著しく異なるのである。これは言わずもがな価格変動性に大きな違いをもたらすわけで、投資家としては相当のリスクプレミアムを要求すべきである: 逆にいえば、例え格付けがAaaであろうと相応のリスクを覚悟すべきである。すなわち、証券化商品の格付けは従来通りあくまで元本毀損の蓋然性(デフォルト確率)を表すordinal numeralであって、それとは別に格付けのボラティリティという特有のリスク(実はこれがかなりの部分を占める)がレバレッジ比率の高い証券化商品には内在されているということ。リスク・マネジメントの観点からいえば、伝統的なスプレッド・ボラティリティの把握とストレステストだけでは十分ではなく、上で定義した格付けのボラティリティをリスク・ファクターとして取り入れる必要があるのだろう。
それでは皆さん、Have a happy holiday and see you next year!!
日曜日, 12月 23, 2007
ベルリンフィル 07 Fall
待ってました!待望のベルリンフィル@カーネギーホール。以前にサントリーホールに聞きに行った時には、ホールのキャパシティを超えてしまっていたようで音が割れてしまっていて非常に残念だったんだよね。でも、今回はさすがにカーネギーホールだけあって、本当に音が綺麗に響く。ただ唯一の難点はいつもの通りサイモン先生が初めに打楽器系の楽曲を持ってくるので、どう反応してよいのやら(;´Д`) とはいうものの、最後はマーラーで格好良く〆てくれたので大満足。
Berliner Philharmoniker
Sir Siom Rattle, Music Director and Conductor
Magnus Lindberg,
Seht die Sonne (2007; US Premiere)
Gustav Mahler
Symphony No.9 (I-IV)
Berliner Philharmoniker
Sir Siom Rattle, Music Director and Conductor
Magnus Lindberg,
Seht die Sonne (2007; US Premiere)
Gustav Mahler
Symphony No.9 (I-IV)
土曜日, 12月 22, 2007
クリスマス♪
(1) こちらに来て改めて気がついたのだけれど、ニューヨーカーは皆どうでも良い見栄をはる。Hey, how are you?というと、みな間髪入れずに Good! 或いはGood! Good!! と返してくる。日本にいた時は、せいぜい"ぼちぼち"といった具合で特に絶好調をアピールするわけでもく、至って自然体だったものだけれど。
(2) こちらではクリスマスを前にアパートのdoormanやsuperの人達に日頃の感謝の気持ちを込めて、カードと金一封を送る習慣がある。お金は気持ちを表すのに一番手っ取り早くて効果的だから、というわけ。会社でも秘書さんにみんなで送る。やはり世の中、金なのだろうか。日本だったら色紙と花束になるところが、やはり現金。
(3) 最近日本の記事を読んでいると、やたらと「金融の高度化」というお題目が鼻につく。そして、専門人材の育成とくる。日銀も金融庁も皆でこうした路線を推進しているようだけれど、ちょっと疑問。NASAが月に人を始めて送った時には、特にロケット技術の高度化を目指していたわけでもなく、少なくとも技術者レベルでは月に行けたらスゲェ(゜д゜)!!ってな具合に頑張ってたんじゃないかな。まず夢が先にこなくっちゃね
*******************************************
この国には夢も楽しい事もいっぱいあって、みんな毎日へこたれずに頑張ってるけれど、彼等にとってそれらの価値はもしかしたら全てお金と同等で、だからこそ夢(金)のある金融には人材が絶えず供給されているのかしらん。だとしたら、ちょっと違った夢を追いかけている自分は、彼等に負けないくらいに、もっと自分の夢を膨らませないとね。
*******************************************
とはいうものの、やはり気になるボーナスの時期が到来。This is the time when we get paid! 結果、今年も契約更新をハッピーに無事終えて、来年もここで楽しく研究活動に従事できることが決定!いよいよ来年はこれまでに幾つか思いついたアイディアを巨大投資銀行へimplementする時期。Working paperも書いて更なる飛躍を期せるといいなー。ホップ・ステップ・ジャンプの2段目へ突入!
(2) こちらではクリスマスを前にアパートのdoormanやsuperの人達に日頃の感謝の気持ちを込めて、カードと金一封を送る習慣がある。お金は気持ちを表すのに一番手っ取り早くて効果的だから、というわけ。会社でも秘書さんにみんなで送る。やはり世の中、金なのだろうか。日本だったら色紙と花束になるところが、やはり現金。
(3) 最近日本の記事を読んでいると、やたらと「金融の高度化」というお題目が鼻につく。そして、専門人材の育成とくる。日銀も金融庁も皆でこうした路線を推進しているようだけれど、ちょっと疑問。NASAが月に人を始めて送った時には、特にロケット技術の高度化を目指していたわけでもなく、少なくとも技術者レベルでは月に行けたらスゲェ(゜д゜)!!ってな具合に頑張ってたんじゃないかな。まず夢が先にこなくっちゃね
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この国には夢も楽しい事もいっぱいあって、みんな毎日へこたれずに頑張ってるけれど、彼等にとってそれらの価値はもしかしたら全てお金と同等で、だからこそ夢(金)のある金融には人材が絶えず供給されているのかしらん。だとしたら、ちょっと違った夢を追いかけている自分は、彼等に負けないくらいに、もっと自分の夢を膨らませないとね。
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とはいうものの、やはり気になるボーナスの時期が到来。This is the time when we get paid! 結果、今年も契約更新をハッピーに無事終えて、来年もここで楽しく研究活動に従事できることが決定!いよいよ来年はこれまでに幾つか思いついたアイディアを巨大投資銀行へimplementする時期。Working paperも書いて更なる飛躍を期せるといいなー。ホップ・ステップ・ジャンプの2段目へ突入!
火曜日, 12月 11, 2007
25bpの利下げ
うーーん。25bpですか。マーケットはとりあえず下げで反応してますが、コメントを後できっちり読まねば。
追記(12/22/2007): FEDは金利引き下げの翌日に主要中銀(BOE,ECB,スイス及びカナダ中銀)と協調し、流動性供給を行う旨を発表した。FED自身は年末越えの資金として$40bnを供給する予定。金利はOIS型なので、考えうる最低金利ということになる。ステートメントにもあるように、インフレ懸念を完全に払拭できない中で金融システムの機能を維持していく為に、FFレートと流動性供給枠を別々に活用していくということで正論ではある。政府系ファンドがエクイティを入れてきていることもあり、これで足りるといいのだけれど。
追記(12/22/2007): FEDは金利引き下げの翌日に主要中銀(BOE,ECB,スイス及びカナダ中銀)と協調し、流動性供給を行う旨を発表した。FED自身は年末越えの資金として$40bnを供給する予定。金利はOIS型なので、考えうる最低金利ということになる。ステートメントにもあるように、インフレ懸念を完全に払拭できない中で金融システムの機能を維持していく為に、FFレートと流動性供給枠を別々に活用していくということで正論ではある。政府系ファンドがエクイティを入れてきていることもあり、これで足りるといいのだけれど。
Readings on core inflation have improved modestly this year, but elevated energy and commodity prices, among other factors, may put upward pressure on inflation. In this context, the Committee judges that some inflation risks remain, and it will continue to monitor inflation developments carefully.
日曜日, 12月 09, 2007
真夏の夜の夢。。。とその後始末
ようやく落ち着いてきたので、10月からの動きを幾つかまとめておきましょう。端的に云えば、短期金融市場の混乱は収束しことから既に第3フェーズは終了し、後始末に焦点の当たる恐怖の第4フェーズへ突入です (((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル
その前に幾つか第4フェーズのポイントを:
- 11月末時点: 単純に計算すると確率は7.5%となる。但し、各種統計に誤差項を加味すると、11.31%まで上昇の可能性がある。但し、ポイント2.の効果を1%の利上げと同等とすると、この確率は20%台前半まで上昇する。ちなみに、過去の統計をみると、20%台前半まで上昇するのは1つの景気拡大局面あたり多くて2-3回しか発生しておらず(1964年以降のデータによる)、危険水域と判断されよう。過去の例では、60%以上でアウト。
- 7月時点: ちなみに、この時期には単純に計算しても確率が27%となっており、明らかに危険水域入りしていた。
というわけで、今週のFOMCは下げ幅だけでなく、コメントについても要注目です。さて、では最後に時系列順に後始末の経過を追っていきましょう:
- 10/17/07(WSJ) ようやくCP市場は持ち直し。Super-fund設立の動きが報道されたこともあり、CP市場は発行残高が季節調整後で$1.3bn増加し、$1.888tnとなった。これで2週連続の増加(その前週は$4.9bn+)。一方ABCP市場は$11bn減少したものの、これまでの各週平均$70bnの減少に比べると市場環境の好転が伺える。大相場はこれにて実質的に終焉した。あとは後始末ですが、、
- ちなみに、主要なSIVの資産残高は右表の通り。Citi様のaffiliateはやっぱり多い。さすがにこんだけ多いと幾ら真面目にsuper-fund立ち上げても飛ばしだのきな臭いだの罵られても仕方ないかも。僕としては同意できないものの、マエストロもさすがに耐えられなかったみたい(source: New York Times):Mr. Greenspan’s take, expressed in an interview with the magazine Emerging Markets, seems broadly similar. “If you believe some form of artificial non-market force is propping up the market,” he said, “you don’t believe the market price has exhausted itself.”
- 10/19/07(Bloomberg)金融機関の損失発表が相次ぐ中で遂にSIVのデフォルト報道がドイツで。また欧州かよ(#`Д´)。Cheyne Finance PlcとIKB Deutsche Industriebank AG傘下のRhinebridge Plcです。Rhinebridgeについては、9/10付けでMTNがAAAからBBB-に格下げされていてかつ9/7, 9/10付けでBarclays Capitalとの間の流動性供給枠を使ってしまっているわけで。。デフォルトには今更感が漂うものの市場は大荒れに(;´Д`) もっともS&Pによると、資産は額面の63%まで劣化してしまっているということでこれはさすがに酷い。ちなみに、Moody'sの調査によると、SIV全体のnet assetをみると8/1時点で92-3%(一ヶ月で9-10pt下落)、9/1時点で85%となっている。
- 10/24/07 (WSJ) メリルが$8.4bnの評価損を計上。もうこれは野村と同列ですね。きちんとリスク管理の方法論を確立してから投資銀行と同様のビジネスモデルに参入しましょう。リテール証券としてのビジネスモデルは既にきちんと確立しているわけだから無理しなくてもいいのでは。。ヽ(´ー`)ノ とりあえず、ポイント1.に関する第一報が正式に報道されたのがこのタイミング。
- 10/25/07 (WSJ) ちなみに、これまでの報道(本格的な後始末前)をWSJが綺麗にまとめてくれました。ご苦労様です。あぁもう今年の金融業界は格好の餌食ですな(;´Д`) そしてこの程度で後始末が終わるはずもなく、、
- 10/31/07 FEDが25bpの利下げを決定。報道直後こそ一旦市場は失望売りで下げたものの、1時間後には回復基調へ復帰。公式発表にある通り、とりあえずこれで利下げは当面打ち止めなのか、、、と皆が思った瞬間。
- 11/3/07(WSJ) Citiも$12bnの評価損を第4四半期に計上することに。遂にPrince CEOも退任に追い込まれてしまい、ルービン大先生の登場です。しかし、ちょうどこの発表があった3日前に(11/29)に日本ではCitiの上場が東証に承認され11/5に上場を果たしたわけで、ホント金融庁(或いは東京市場?!)ナメられてますね。
- 11/7/07(WSJ) Morgan Stanleyも$3-6bnの評価損を計上する可能性をアナリストが指摘。株は猛烈に下げてます。うぅ。株はこれらの報道を嫌気して全世界で下がりまくり。市場が予想する金融システム全体としての損失規模が一気に上昇したのがこのタイミングではなかったかと。
- 11/15/07(WSJ) ファニーメイに関する追加損失懸念から、株価が一日で10%も下落。もう泣きっ面に蜂状態です(;´Д`)
- 11/27/07(WSJ) アブダビ投資庁がCitiへ$7.5bnの資本注入を発表。待ってました、ようやく救いの手がキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!! やっぱりオイルマネー強し。この辺りが数年前に起こった日本の金融危機と根本的に違うところですね。あの時は日本政府以外に誰もメガバンクに資本注入しようなぞとは思わなかったもんです。
- 11/30/07(金融庁) 遅きに失するとはこうしたことを指すわけで。金融庁による報告と預金取扱金融機関のサブプライム関連エクスポージャーの保有状況について。完全に世界の流れに取り残されてますが(;´Д`)
- Nov-Dec 2007 就職活動中の知り合いによると、投資銀行の採用はどこもストップ。今年前半まで空前の採用ブームだったのが嘘みたい。唯一採用しているのはリストラクチャリング中の野村だけだとか。。ただ、別の知り合いによるとGSは特にストップしているわけでもないそう。やはりどの分野でもアグレッシブなのか?!
- 12/5/07 約2年半ぶりに英国中銀も利下げを決断。
- 12/6/07 午後にブッシュ大統領がサブプライム・ローン関連の対策を正式発表。株は折からの利下げ期待に上がっていたところを、さらに上げ足を早めS&P500は前日比+1.5%で取引を終了。11月末を底値として1週間程度で7%近く上昇したことに。それにしてもsuper fund構想は腰折れに終わりそうだし、この対策も効果があるのかどうかは疑問。10月からの一連の報告で金融システム全体(Wall street)としての損失規模が見えてきたので、ポイント2.で挙げた効果を見極めた上で、一気に利下げで後始末を終わらせる腹積もりかしらん。11日の利下げ幅が焦点ですな。
- 12/8/07 ちなみに、サブプライム問題・米国経済のresession懸念にもまったく動じずに日本では更なる政治による混乱が加速中(;´Д`) 改正建築基準法によるマンション建築の遅延、貸出し上限金利の厳格化、信用保証協会による保証枠縮小、更にはガソリン税の暫定税率継続に民主党が反対の姿勢を明確にするなど、この手の話題には事欠かずといった様相を呈してきた。結果オーライなら良いのだけれど、当分視界不良が続きそう。。やっぱりアンダーウェイトにせざるを得ないのか。
- 12/10/07(WSJ) UBS が$10bnのwrite-downを報告。と同時に、GICから11bn Francs, 中東の投資家から2bn Francsの合計13bn Francs ($11.5bn)の資本注入を受けることを発表。注入方法は、Citiと同じCBの形で、クーポンはなんと9%。一気に膿を出した事を概ね好感し、株式市場は上昇。ただし、日本のマーケットは何故か下がり気味??日経の第一報が資本注入にまったく言及していないのもどうかと思うが。。
その前に幾つか第4フェーズのポイントを:
- 一連のdefault experienceを2002年のITバブル崩壊期と比較してみると明らかなように、今回は金融セクター発の危機である。よって、ポイントは金融システム全体(Wall Street)でどの程度の損失が発生し、システムはその損失に耐えられるのか?、という点。
- 直接金融・間接金融を問わず、金融セクター発の危機であれば信用創造のメカニズムそのものが目詰まりを起こす可能性があり、実体経済へはFFレートの引き 上げと同等の影響を及ぼしかねない。よって、ポイントはこの効果を相殺するためにFEDはどの程度の利下げを実施する必要があるのか?、という点。
- そもそも、サブプライム関連の証券価値についてはどの程度まで損失を見込めばよいのか、誰も納得感のある数字を示すことができていない。よって、ポイントは現状唯一の情報源である市場の価格付けがどこまで信頼に足るものなのだろうか?、という点。
- 11月末時点: 単純に計算すると確率は7.5%となる。但し、各種統計に誤差項を加味すると、11.31%まで上昇の可能性がある。但し、ポイント2.の効果を1%の利上げと同等とすると、この確率は20%台前半まで上昇する。ちなみに、過去の統計をみると、20%台前半まで上昇するのは1つの景気拡大局面あたり多くて2-3回しか発生しておらず(1964年以降のデータによる)、危険水域と判断されよう。過去の例では、60%以上でアウト。
- 7月時点: ちなみに、この時期には単純に計算しても確率が27%となっており、明らかに危険水域入りしていた。
というわけで、今週のFOMCは下げ幅だけでなく、コメントについても要注目です。さて、では最後に時系列順に後始末の経過を追っていきましょう:
- 10/17/07(WSJ) ようやくCP市場は持ち直し。Super-fund設立の動きが報道されたこともあり、CP市場は発行残高が季節調整後で$1.3bn増加し、$1.888tnとなった。これで2週連続の増加(その前週は$4.9bn+)。一方ABCP市場は$11bn減少したものの、これまでの各週平均$70bnの減少に比べると市場環境の好転が伺える。大相場はこれにて実質的に終焉した。あとは後始末ですが、、
- 10/19/07(Bloomberg)金融機関の損失発表が相次ぐ中で遂にSIVのデフォルト報道がドイツで。また欧州かよ(#`Д´)。Cheyne Finance PlcとIKB Deutsche Industriebank AG傘下のRhinebridge Plcです。Rhinebridgeについては、9/10付けでMTNがAAAからBBB-に格下げされていてかつ9/7, 9/10付けでBarclays Capitalとの間の流動性供給枠を使ってしまっているわけで。。デフォルトには今更感が漂うものの市場は大荒れに(;´Д`) もっともS&Pによると、資産は額面の63%まで劣化してしまっているということでこれはさすがに酷い。ちなみに、Moody'sの調査によると、SIV全体のnet assetをみると8/1時点で92-3%(一ヶ月で9-10pt下落)、9/1時点で85%となっている。
- 10/24/07 (WSJ) メリルが$8.4bnの評価損を計上。もうこれは野村と同列ですね。きちんとリスク管理の方法論を確立してから投資銀行と同様のビジネスモデルに参入しましょう。リテール証券としてのビジネスモデルは既にきちんと確立しているわけだから無理しなくてもいいのでは。。ヽ(´ー`)ノ とりあえず、ポイント1.に関する第一報が正式に報道されたのがこのタイミング。
- 10/31/07 FEDが25bpの利下げを決定。報道直後こそ一旦市場は失望売りで下げたものの、1時間後には回復基調へ復帰。公式発表にある通り、とりあえずこれで利下げは当面打ち止めなのか、、、と皆が思った瞬間。
- 11/3/07(WSJ) Citiも$12bnの評価損を第4四半期に計上することに。遂にPrince CEOも退任に追い込まれてしまい、ルービン大先生の登場です。しかし、ちょうどこの発表があった3日前に(11/29)に日本ではCitiの上場が東証に承認され11/5に上場を果たしたわけで、ホント金融庁(或いは東京市場?!)ナメられてますね。
- 11/7/07(WSJ) Morgan Stanleyも$3-6bnの評価損を計上する可能性をアナリストが指摘。株は猛烈に下げてます。うぅ。株はこれらの報道を嫌気して全世界で下がりまくり。市場が予想する金融システム全体としての損失規模が一気に上昇したのがこのタイミングではなかったかと。
- 11/15/07(WSJ) ファニーメイに関する追加損失懸念から、株価が一日で10%も下落。もう泣きっ面に蜂状態です(;´Д`)
- 11/27/07(WSJ) アブダビ投資庁がCitiへ$7.5bnの資本注入を発表。待ってました、ようやく救いの手がキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!! やっぱりオイルマネー強し。この辺りが数年前に起こった日本の金融危機と根本的に違うところですね。あの時は日本政府以外に誰もメガバンクに資本注入しようなぞとは思わなかったもんです。
- 11/30/07(金融庁) 遅きに失するとはこうしたことを指すわけで。金融庁による報告と預金取扱金融機関のサブプライム関連エクスポージャーの保有状況について。完全に世界の流れに取り残されてますが(;´Д`)
- Nov-Dec 2007 就職活動中の知り合いによると、投資銀行の採用はどこもストップ。今年前半まで空前の採用ブームだったのが嘘みたい。唯一採用しているのはリストラクチャリング中の野村だけだとか。。ただ、別の知り合いによるとGSは特にストップしているわけでもないそう。やはりどの分野でもアグレッシブなのか?!
- 12/5/07 約2年半ぶりに英国中銀も利下げを決断。
- 12/6/07 午後にブッシュ大統領がサブプライム・ローン関連の対策を正式発表。株は折からの利下げ期待に上がっていたところを、さらに上げ足を早めS&P500は前日比+1.5%で取引を終了。11月末を底値として1週間程度で7%近く上昇したことに。それにしてもsuper fund構想は腰折れに終わりそうだし、この対策も効果があるのかどうかは疑問。10月からの一連の報告で金融システム全体(Wall street)としての損失規模が見えてきたので、ポイント2.で挙げた効果を見極めた上で、一気に利下げで後始末を終わらせる腹積もりかしらん。11日の利下げ幅が焦点ですな。
- 12/8/07 ちなみに、サブプライム問題・米国経済のresession懸念にもまったく動じずに日本では更なる政治による混乱が加速中(;´Д`) 改正建築基準法によるマンション建築の遅延、貸出し上限金利の厳格化、信用保証協会による保証枠縮小、更にはガソリン税の暫定税率継続に民主党が反対の姿勢を明確にするなど、この手の話題には事欠かずといった様相を呈してきた。結果オーライなら良いのだけれど、当分視界不良が続きそう。。やっぱりアンダーウェイトにせざるを得ないのか。
- 12/10/07(WSJ) UBS が$10bnのwrite-downを報告。と同時に、GICから11bn Francs, 中東の投資家から2bn Francsの合計13bn Francs ($11.5bn)の資本注入を受けることを発表。注入方法は、Citiと同じCBの形で、クーポンはなんと9%。一気に膿を出した事を概ね好感し、株式市場は上昇。ただし、日本のマーケットは何故か下がり気味??日経の第一報が資本注入にまったく言及していないのもどうかと思うが。。
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