予想通りボラティリティが上昇している中で、来週の投資銀行勢の決算発表が注目ですね。お楽しみは来週にとっておくとして、今日はニュージャージー体験記です。
うちの奥さんの通っている美術学校関連の友達で、某超一流メーカーの駐在員のご夫妻のお宅にお邪魔してきました!会社がニュージャージーにあることもあって、ちょうどマンハッタンの摩天楼が綺麗に見える川沿いのマンションに住まわれているんですが、これが予想以上に広い!!所謂2 Bedタイプのお部屋で、ゲスト用のお風呂とトイレ付き。トイレが二つある家は日本にもあるけど、お風呂まで2つある家はもしかしたらはじめてかもしれん。さらになんとプールとテニスコート付き。リゾートホテルみたいです。プールはマンハッタンでもアパートの最上階にある物件もあるけれど、テニスコートはさすがに無いですよね。そしてやはり車社会のようで、車も2台所有しているとのこと。うーーん、まさしくこれが僕が思い描いていたアメリカの生活です!去年うちのhome warming partyに来て頂いた時もいろいろと話せて面白かったけれど、今回は4人だけだったのでやはり盛り上がり方も違って楽しい時間に。非常に健康的で落ち着いた暮らしぶりに感化される面も多く、二人で感心してしまったり。
もう一つ驚かされたのがフェリー。ニュージャージーへは車、電車でも行けるのだけれど、今回は時間の読めるフェリーを薦められてハドソン川を横断。最初は電車の方が早いのではないかと思っていたのだけれど、船着場も含めて全てが新しく綺麗でかつ速い!日本みたいにきちんと時刻表が行き先毎にスクリーンで表示されているし、地下鉄なんかより数倍進んでる!
巨大日本食スーパーも近いし、ニュージャージーかなり良いかもしれん。2年後にこのアパートの契約が切れる時の検討リストに組み入れ決定です!
日曜日, 6月 15, 2008
月曜日, 6月 02, 2008
Japan Day @ Central Park
今日はセントラルパークでJapan Dayがあったので、友達達と総勢7名で参加。なんだか暑くて芝生の上でまったりと過ごすだけであっという間に時間が経ってしまう。久しぶりにだらけた週末になってしまった。
日曜日, 5月 18, 2008
Q1/08 米国主要企業決算の結果
Q1/08 米国主要企業決算の結果は、対マーケットで16勝11敗7分でした。業種もそれほど偏ってるわけでもなく、好印象です。
さて、予想通りここ数週間はボラティリティの低い展開となってましたが、先週で決算発表も終ったので、またボラティリティがじわじわと上昇してきそうですね。
Money Marketの混乱も随分収束してきたので、また後でまとめてみたいと思います。
さて、予想通りここ数週間はボラティリティの低い展開となってましたが、先週で決算発表も終ったので、またボラティリティがじわじわと上昇してきそうですね。
Money Marketの混乱も随分収束してきたので、また後でまとめてみたいと思います。
土曜日, 5月 17, 2008
総括: The 2007-08 Season (Carnegie Hall & Metropolitan Opera)
5月をもって07-08シーズンも終了してしまいました。また9月までClassic, Operaはお預けです。というわけで、昨シーズンの総括:
1. Berliner Philharmoniker
Conductor: Sir Simon Rattle
"Seht die Sonne", Magnus Lindberg
"Symphony No.9", Gustav Mahler
サントリーホールと違い、やはりCarnegie Hallは全く音割れが無く素晴らしいです。ただ、相変わらず打楽器系の曲目はちょっと僕達夫婦には漸進的過ぎて難しい。。Mahlerの9番は素晴らしかったものの、曲の最後にサイレンの音が重なってしまい残念。Sir Simonもちょっと不満そうでしたね。
2. Vienna Philharmonic Orhestra
Conductor: Valery Gergiev
"Excerpts from Rome et Juliette, Op. 17", Hector Berlioz
"Prelude and Lebestod", Richard Wagner
"Lamer", Claude Debussy
久しぶりのウィーンフィルだったのに、何故かあまり音が綺麗でない。。どうしてだろう。来年に期待。
3. Royal Concertgebouw Orchestra
Conductor: Mariss Jansons
"De aankomst", Otto Ketting
"Piano Concerto No.3 in C Major, Op.26", Sergei Prokofiev
"Symphony No.2 in D Major, Op.73", Johannes Brahms
昨シーズンのNo. 1。独奏の音も素晴らしくびっくり。ブラームスの2番てこんなに良かったんだと教えてもらいました。更に、NYでは珍しくアンコールにも答えてくれるというサービスに感激しました。
4. Till Fellner, Piano
"Rando in A Minor, K. 511", Wolfgang Amadeus Mozart
"Fantasia in C Major, Op. 17", Robert Shumann
"Legende No.2: St Fancois de Paul marchant sur les flots", Fanz Liszt
"Elis (Three Night Pieces)", Heinz Holliger
"Gaspard de la nuit", Maurice Ravel
驚愕のテクニック。小さいホールだったこともあり、存分に楽しめました。あのピアニスト独特の手の形は印象的でした。
5. "Romeo et Juliette"
Conductor: Placido Domingo
Anna Netrebko: Juliette, Joseph Kaiser: Romeo
オペラ版のロミオとジュリエット。演出がまた現代的過ぎるのと、やっぱりオペラには向いてないようでちょっと残念でした。
6. "La Boheme"
Conductor: Nicola Luisotti
Rodolfo: Ramon Vargas, Mimi: Angela Gheorghiu
悲しい話なんですが、演出が素晴らしい!舞台の美しさとその規模には驚愕しました。こういうオペラは大好きです。
7. "Hansel and Gretel"
Conductor: Vladimir Jurowski
Gretel: Christine Shafer, Hansel: Alice Coote
演出は現代的なんですが、なんともシュールで良かったです。
8. "Le Nozze di Figaro"
Conductor: Philippe Jordan
Figaro: Bryn Terfel, Susanna: Ekaterina Siurina
昨シーズンのNo.1です。5時間のオペラはちょっと長いけれど、やはり伝統的なオペラは良いです。
1. Berliner Philharmoniker
Conductor: Sir Simon Rattle
"Seht die Sonne", Magnus Lindberg
"Symphony No.9", Gustav Mahler
サントリーホールと違い、やはりCarnegie Hallは全く音割れが無く素晴らしいです。ただ、相変わらず打楽器系の曲目はちょっと僕達夫婦には漸進的過ぎて難しい。。Mahlerの9番は素晴らしかったものの、曲の最後にサイレンの音が重なってしまい残念。Sir Simonもちょっと不満そうでしたね。
2. Vienna Philharmonic Orhestra
Conductor: Valery Gergiev
"Excerpts from Rome et Juliette, Op. 17", Hector Berlioz
"Prelude and Lebestod", Richard Wagner
"Lamer", Claude Debussy
久しぶりのウィーンフィルだったのに、何故かあまり音が綺麗でない。。どうしてだろう。来年に期待。
3. Royal Concertgebouw Orchestra
Conductor: Mariss Jansons
"De aankomst", Otto Ketting
"Piano Concerto No.3 in C Major, Op.26", Sergei Prokofiev
"Symphony No.2 in D Major, Op.73", Johannes Brahms
昨シーズンのNo. 1。独奏の音も素晴らしくびっくり。ブラームスの2番てこんなに良かったんだと教えてもらいました。更に、NYでは珍しくアンコールにも答えてくれるというサービスに感激しました。
4. Till Fellner, Piano
"Rando in A Minor, K. 511", Wolfgang Amadeus Mozart
"Fantasia in C Major, Op. 17", Robert Shumann
"Legende No.2: St Fancois de Paul marchant sur les flots", Fanz Liszt
"Elis (Three Night Pieces)", Heinz Holliger
"Gaspard de la nuit", Maurice Ravel
驚愕のテクニック。小さいホールだったこともあり、存分に楽しめました。あのピアニスト独特の手の形は印象的でした。
5. "Romeo et Juliette"
Conductor: Placido Domingo
Anna Netrebko: Juliette, Joseph Kaiser: Romeo
オペラ版のロミオとジュリエット。演出がまた現代的過ぎるのと、やっぱりオペラには向いてないようでちょっと残念でした。
6. "La Boheme"
Conductor: Nicola Luisotti
Rodolfo: Ramon Vargas, Mimi: Angela Gheorghiu
悲しい話なんですが、演出が素晴らしい!舞台の美しさとその規模には驚愕しました。こういうオペラは大好きです。
7. "Hansel and Gretel"
Conductor: Vladimir Jurowski
Gretel: Christine Shafer, Hansel: Alice Coote
演出は現代的なんですが、なんともシュールで良かったです。
8. "Le Nozze di Figaro"
Conductor: Philippe Jordan
Figaro: Bryn Terfel, Susanna: Ekaterina Siurina
昨シーズンのNo.1です。5時間のオペラはちょっと長いけれど、やはり伝統的なオペラは良いです。
スコアリングモデル ~ 続編
以前のでエントリーで言及した、ヘンテコモデルの良い例がwebに出ていたので載せておきましょう。ちなみに誤解のないように書いておくと、方法論(methodology)としては面白いし、もしかしたらマーケティング等他の分野では有効かもしれません。但し、金融ではどうしたって使えないモデルかと。著者がa particular strength of the methodologyとして強調していた部分がそれを端的に表してます:
少なくとも被説明変数(credit score)と説明変数(financials, etc)との1次関係ぐらいわかっていないと金融では使えないですよね。それは自然科学の分野でも同じでしょう。直感的な因果関係を明示的に保持した上で、高次のtermについての情報を提供したり、より突っ込んだ議論(risk management等)の土台とすることが出来るのがモデルの強みであるわけですから。
This is of particular utility in cases where the modeler has a theoretical or intuitive idea of the nature of the explanatory variables, but a weak understanding of the functional relationship between the explanatory and the dependent variables.
少なくとも被説明変数(credit score)と説明変数(financials, etc)との1次関係ぐらいわかっていないと金融では使えないですよね。それは自然科学の分野でも同じでしょう。直感的な因果関係を明示的に保持した上で、高次のtermについての情報を提供したり、より突っ込んだ議論(risk management等)の土台とすることが出来るのがモデルの強みであるわけですから。
日曜日, 5月 11, 2008
個人でも買えるんだ。。。
普段使っているブローカーから珍しく職場に電話があり出てみると、"シティの優先株買わない?"とのこと。個別株はやらない方針だし、しかもこの時期にシティってどういうことよと思って丁重にお断りしたら、2日程してから追加増資の報道あり。日経も報道してましたね。それにしても、リテールにまで売り歩いているとはね(;´Д`)
ある意味これで今回の一連の増資は、少なくともシティについては打ち止めという事でしょう。
ある意味これで今回の一連の増資は、少なくともシティについては打ち止めという事でしょう。
米シティ、優先株発行で2000億円追加増資 (5/8/08)
【ニューヨーク=財満大介】米大手銀シティグループが優先株発行で20億ドル(約2000億円)を調達することが7日、明らかになった。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題による損失を受け、資本を増強する。シティは1―3月期決算で160億ドルのサブプライム関連損失を計上し、4月に優先株と普通株で105億ドルを調達すると発表したばかり。(16:04)
金曜日, 4月 25, 2008
インサイダー取引
またしてもかという印象と同時に、もったいないなと。またこれでしばらく沈滞してしまうかと思うと残念。幾らでも損を出すのは構わないけれど、なかなか未然に防ぐのは難しいのはわかってはいるけれど、これはまずいです。以前、韓国の同僚ともアジアの証券会社で野村だけはM&Aや債券発行でアジアにおいて他の外資とも互角に渡り合えるようになって欲しいし、十分そのポテンシャルはある筈だという話で盛り上がったのを思い出す。
野村社員、インサイダー容疑・監視委調査 (日経 4/22)
野村証券の社員と知人の計3人がM&A(企業の合併・買収)などのインサイダー情報をもとに21銘柄の株を売買し、4000万円前後の不正な利益を得た疑いのあることが21日、関係者の話で分かった。証券取引等監視委員会も把握しており、証券取引法(現金融商品取引法)違反容疑で調査を進めているもようだ。野村社員がM&A情報などを知人に漏らしたとみられ、業界トップの情報管理体制の甘さが問われそうだ。
インサイダー取引の疑いが持たれているのは、野村証券で企業買収などを扱う「企業情報部」に勤務していた中国人男性社員(30)と知人の中国人男性2人。社員は現在は香港のグループ会社に勤務しているという。(06:31)
月曜日, 4月 21, 2008
日曜日, 4月 06, 2008
ゲーム終盤のボラティリティ
ここ最近までマーケットでみられたボラティリティの大きさをどう理解したら良いか。サッカーの試合観戦からヒントを得てみる。ゲームも終盤になると大抵どちらが勝つのか大方予想がつくので、勝っているチームはパス回しでリスクを犯さずそのまま逃げ切ろうとする。一方、負けているチームはロングパスを出したり、ペナルティーエリアへボールを出来るだけ蹴りこもうとする。つまり、勝っているチームはスコアのボラテイリィティを出来るだけ小さくして逃げ切りたいのに、負けている側はスコアのボラティリティを出来るだけ大きくして勝つ確率を大きくしたいと考える。最近のマーケットをみていると、米国経済の景気後退局面入りがほぼ確実な情勢の中で、負けちゃっている人達が必死にボラティリティを上げていっていたような印象を受ける。と考えると、このゲーム(ベアマーケット)もほぼ終盤に差し掛かっているということだろうか?
スコアリングモデル
いやーほんとに良かった。金融庁が「スコアリング」モデルの推奨を取り下げたらしい。そもそも内部格付け体系自体まともに運用できてなさそうなのに、どうしてそれをモデル化できるのか本当に疑問でしたから。この分野ではあくまでモデルは補完的な役割が期待されているだけで、内部格付け体系をきちんと整備するのが先決。付け焼き刃的にいろいろと発表されていたヘンテコモデルもこれで一掃されてすっきりするかな。
金融庁、融資の可否自動判定「スコアリング」推奨やめる(日本経済新聞 4/3/08)
金融庁は地域に根ざした経営改革として地方銀行や第二地方銀行に勧めてきた「スコアリング(評点制)融資」を、積極的に推奨する項目から外す。東京都から400億円の追加出資を受ける新銀行東京(東京・千代田)がこのモデルで多額の不良債権を抱え、批判を招いたことにも配慮した。今後は各行が自主判断で取り組むようにする。
スコアリングは融資を希望する企業の財務指標をコンピューターに入力し、信用リスクを自動的にはじき出して融資の可否を審査するモデル。(03日 07:00)
月曜日, 3月 31, 2008
月曜日, 3月 24, 2008
メルトダウン回避へ政策総動員!!
息つく暇もなく連続したイベントに見舞われていたマーケットもようやく落ち着いてきたので、08年第1四半期の動きをまとめておこう。ただ、表題の通り政策を総動員している割りに結果は芳しくない。理由は一連のイベントのキーワードがCDOでも投資銀行でもなく、ヘッジファンドであるからだろう。
一連の動きを理解するために3つ程ポイントを:
まず、伝統ある投資銀行であるBear Stearnsの実質的な破綻という悲しい結末をもって、08年第一四半期の相場は今後何十年も関係者の記憶に残ることとなるだろうということ。なにせBear Stearnsはもう5つしか残っていなかった投資銀行勢の一角を占めていたうえに、彼等の取ってきたスタンスも合わせて存在自体が貴重だったから(LTCMの時もここだけ資金を出さなかったし、そもそも"俺は俺でやるからお前らはお前らでなんとかしろよ"的なサスペンダーの良く似合う昔ながらの証券ブローカー気質は変わらぬ彼等のキャラ)。
次に、良くある質問として「日本国債の格下げ時、或いは邦銀の格下げ時と比べて何故にモノラインの格付けは最終的に維持されたのか?」ということ。答えは簡単で、モノラインの場合には格付け維持に資する資本増強策を打ち出して、短期間でその通りに実施したから。もちろん昨年から続いていた強烈な株安でこうした資本増強策は疑問視されていたわけですが。
そして最後に、これ程までに政策が総動員されている事態は記憶にないということ。結果として08/Q1に発動された政策は大きく分けて3つのパターンに分類される:
繰り返しになるが、これだけの施策が同時に発動されている状態は正直みたことがない。一方、日本では財・金分離だとかいう屁理屈で武藤さんを承認できなかった事実が空しい。でもなんだか全部が全部、市場を後追いしているような印象を受けますが、、、
そうそれはなかなか表に出てこないヘッジファンドをもFEDは相手にしなければならなくなっているから!!そもそも熊さんの資金繰りが急激に悪化したのは、虎の子のPBビジネスでヘッジファンドが資金を引き上げ始めたのがきっかけ。まさしく現代版のA Run on The Bankだったわけで、そのスピードたるや一般の預金者とは比べ物にならず、その規模たるや伝統ある投資銀行のliquidity poolをも2日足らずで飲み込んでしまうという代物だった(SECの報告にもある通り、熊さんは確かに健全そのものだったのにも関わらずです)。FEDはまさしく考え得る最善の策を最速のタイミングで打ったわけだけれども、さすがにヘッジファンドのそれには対抗できるわけもなく(;´Д`) そして単なる金融保証会社(モノライン)の格付けの問題があそこまで大きくなったのは、ドル箱の地方債保証業務を狙ったヘッジファンドの空売り構成によるボラティリティの拡大によるところが大きい。その結果、投資銀行勢はABS CDO/Super Senior CDOのヘッジを通して巨大なカウンターパティーリスクに晒される事になり、綱引きが始まっていた。地方債業務を切り離されてしまっては後に残るのは収益性が低くリスクの高いCDS関連の保証業務だけで、云わばゴミだめ同然になってしまう。正直それではヘッジにならないし、ヘッジが切れてしまうと一気にシステム全体のメルトダウンリスクが高まる。したがって、どうしてもこのタイミングでドル箱を手放すわけにはいかず、モノラインは資本増強に動かざるを得なかったとみるべき。一方で、そうこうしているうちにいいトコ取りでバフェット氏が地方債保証業務だけ引き取りましょうなどという提案を行ってみたりでもうほんとにカオス(;´Д`) そもそも彼はわかってやってたのだろうか。。結局FEDは中途半端にMBS/CDOに対してある意味で政府保証を付けるような貸出し対策を発表することになったわけだれども(追記 4/5/08:この対策については全く誤解していました。Term Securities Lending Facility (TSLF)はそもそもGC repo対策だったんですね。しかも対象はCDOを含まずMBSのみでした(federal agency debt, federal agency residential-mortgage-backed securities (MBS), and non-agency AAA/Aaa-rated private-label residential MBS)。実際、年初から150-200bp程度まで拡がっていたGC Repo/FF spreadは4月初めには消滅している。)、その後は前述の経緯を経て投資銀行のPBデスクを通してヘッジファンドへ資金供給するということに。テクニカルにはローンのリコースは借り手の投資銀行にも及ぶので安易に資金供給が膨らむことにはならないというのがポイントですかね。
最後にはっきりさせておきたい点が2つ: 1) 今回のBear Stearns救済劇がモラルハザードだと思う向きもあるかもしれないけれど、たった数日前には1株$60近辺で取引されていた株が$2(or $10)で買収されるわけで株主はこれ以上の責任を取りようがないということ。では資本構造上株主の上にいる債権者はどうなるかと言えば、通常最上位にいると思われるswap counterpartyについてはJP Morgan Chaseのweb上のコメントにもある通りJPによって基本的に保証されると予想されるものの、それとて契約上はいまだに確定されてはいない。 2) よく日本の金融機関救済劇と比較されるけれど、アングロサクソンの考え方は日本のそれとは似ても似つかない。端的には1997/11月に起こった本邦インターバンク市場でのデフォルトから公的資金投入までにどれだけ時間が掛かったか。批判しているわけではなく、あくまで考え方が全く違うということを念頭に置いておかないと今後の展開に乗り遅れてしまう。
市場へのインプリケーションとしては、短期) 曲がりなりにも投資適格債を使ったファンドへの資金供給の枠組みが出来上がったので、senior trancheへのフローも復活するであろうし、一方でヘッジファンドに対してもFEDは影響力を行使できる道筋を見つけたことになる=>金融セクターの底は確認できたのではないか(問題はいよいよ実体経済へ)、長期) FEDがPDCFを口実に投資銀行勢へ規制を掛けてくる可能性が高く、いよいよWall Streetのパワーシフトが本格化するかもしれない。引き続きイノベーションが生まれる可能性を信じるのであればこのセクターは買い。そうでなければ売りであろう。個人的には買い。
では、さっそく1月から3月までのイベントを時系列順に見ていきましょう:
3/24/08 - 本日付で新たにFHLBがMBSを買い増せるように更なる規制緩和が実施された。一連の規制緩和でFannie MarとFreddie Macが大量のMBSを発行できる環境が整ったものの、その消化に疑問を持っていたところだったので、これでひとまず安心か。詳しくは後日追記予定。
3/19/08 - OFHEOが規定していたFannie MaeとFreddie Macの必要資本額を33%削減。OFHEO主導の規制緩和の2発目。これで、mortgageの供給サイドは体制が整ったことになる。後は市場がこの規模の証券を消化するできるのか否かがポイントになる。
3/17/08 - FEDが緊急利下げ(25bp)を発表するとともに、JP Morgan Chaseによる熊さんの買収が発表される。
3/13/08 - 熊さんの株価が急落。朝方に46%の下落幅を記録。この2日前辺りから$35でのputの値が付くようになる。3/14には更に値下がりし、$35を難なく突破。市場では$22近辺のputにも値が付いていた。
3/12/08 - S&PとMoodysがAmbacのAAA(Aaa)格付けの維持を発表。これは3/5日付けでAmbacが行った$1.5bnの資本増強を受けての措置。一方で、Moodysは同時に金融保証会社について、実際の損失は、保有資産の時価会計で計上した損失を大幅に下回る可能性があるとの見解を示した。ちなみに、業界3番手のFSA Inc.については、3/11日付けでMoodysがAaa格付けの維持を発表。結局のところ、4番手のFGIC CorpのみがAAA(Aaa)格付けを維持できなかったことに。
3/9/08 - Carlyle Capitalの資金繰り悪化が表面化。ちなみに、3月上旬はこれまでにない数のヘッジファンドが強制的に閉鎖(破綻)することとなった。2001年から2007年までに破綻した数と同数のファンドが年初からわずか2ヶ月の間に破綻している(;´Д`) 特に2月後半から3月前半に集中。
2/28/08(WSJ) - 1日遅れでWSJがGSEのPortfolio Capの廃止について配信。Fannie MaeとFreddie Macの業績低迷を受けて、OFHEO(Office of Housing Enterprise Oversight)主導の規制緩和の1発目。そもそもこの規制は2006夏に導入されたもので、一時的な措置ではあったわけだけれど。
2/27/08(WSJ) - S&Pが25日付けでMBIAの格付けをAAAで維持したのに続き、Moodysが26日付けで同じくMBIAのAAA格付けの維持を発表。これらの格付け会社は凡そ1ヶ月前にMBIAの格付けをネガティブ方向に見直すことを発表していたので、通常の格付けプロセスからするとこれはかなり異例といえるだろう。もちろんMBIAが格下げを避ける為に$2.4bnにも及ぶ資本拡充を実施したからでもあるわけだが。
1/31/08(WSJ) - S&PがFGIC CorpのAAA格付けをAAへ格下げ。その後2/25日付けでAへ格下げ。ちなみに、MoodysはAaa格付けを2/14日付けでA3へ格下げ。
1/31/08 - 遂にMBIAが$2.4bnのwrite downを発表。詳しくは下記の記事(**)を参照のこと。
1/18/08 - Bush大統領がstimulus packageを発表。当初は$800の税還付を提案していたが、その後$600で落ち着く。
(**) MBIA announces $2.3 billion Q4 writedown
31 January - The situation in the troubled bond insurance sector has worsened, with the announcement of a $2.3 billion fourth-quarter writedown by New York monoline, MBIA.
It could soon be a case of last monoline standing in the battle to retain triple-A ratings, following the news of MBIA’s worst quarterly performance on record. Fitch Ratings has already downgraded Ambac, Financial Guaranty Insurance and Security Capital Assurance, and MBIA remains a candidate for a downgrade.
This is despite the insurer raising $1.5 billion in new capital in the past month, plus its plans to issue a $500 million rights offering – backstopped by Warburg Pincus.
“We are disappointed in our operating results for the year, as performance of our insured prime, second-lien mortgage portfolio and three insured CDO-squared transactions led to unprecedented loss reserving and impairment activity,” said Gary Dupont, MBIA’s chief executive officer.
There was a predictable market reaction to the announcement, with MBIA five-year credit default swaps widening 49.3 basis points to 486.2bp. This is wider than Ambac, trading at 470.8bp, which has already been downgraded to AA.
That neither monoline is trading wider – their respective CDS spreads were above 700bp in mid-January – suggests the market is awaiting the outcome of discussions between insurance regulators, rating agencies, financial intermediaries and the insurers themselves. The talks, continuing since last week, are believed to be on the viability of a co-ordinated bailout of the monoline sector.
Clock ticking for troubled monoline
一連の動きを理解するために3つ程ポイントを:
まず、伝統ある投資銀行であるBear Stearnsの実質的な破綻という悲しい結末をもって、08年第一四半期の相場は今後何十年も関係者の記憶に残ることとなるだろうということ。なにせBear Stearnsはもう5つしか残っていなかった投資銀行勢の一角を占めていたうえに、彼等の取ってきたスタンスも合わせて存在自体が貴重だったから(LTCMの時もここだけ資金を出さなかったし、そもそも"俺は俺でやるからお前らはお前らでなんとかしろよ"的なサスペンダーの良く似合う昔ながらの証券ブローカー気質は変わらぬ彼等のキャラ)。
次に、良くある質問として「日本国債の格下げ時、或いは邦銀の格下げ時と比べて何故にモノラインの格付けは最終的に維持されたのか?」ということ。答えは簡単で、モノラインの場合には格付け維持に資する資本増強策を打ち出して、短期間でその通りに実施したから。もちろん昨年から続いていた強烈な株安でこうした資本増強策は疑問視されていたわけですが。
そして最後に、これ程までに政策が総動員されている事態は記憶にないということ。結果として08/Q1に発動された政策は大きく分けて3つのパターンに分類される:
- 規制緩和 - 流動性供給を目的に国として間接的にリスクをとる方向へシフトしているのがポイント(でも日本でいう所謂公的資金ではない)。2月にOFHEOが打ち出したFannie Mae, Freddie Macについての一連の規制緩和により、一時的に$200bn相当の流動性が住宅ローン担保証券市場へ供給され、$2trの住宅ローン購入余力が生み出された。全米の07年までの住宅ローンの規模は$12tr程度なので、これはマーケット全体の15%にも上る。
- 金融緩和 - 今年に入ってから既に2ポイントのFF誘導目標下げが実施されている。更に、3/17より投資適格級の担保を差し出すことでprimary dealerもFEDのdiscount windowを利用することが可能に(PDCF borrowing; Primary Dealer Credit Facility)。実際3/19日時点でPDCFの利用残高は$28.8bn(!!)まで膨らんだ。US Treasury 10y/2y spreadは年初の1ポイントから3月中旬には1.5ポイントへと急拡大し、商業銀行勢の資本蓄積を静かにそして強力に絶賛推進中。
- 経済対策(財政出動?) - 個人所得税還付が柱。07年度の個人所得税のうち各人に$600を還付するという内容で、総額$150bnに及ぶ。実際にIRSがcheckを郵送し(或いは銀行口座へ直接振込み)始めるのは5月から。
繰り返しになるが、これだけの施策が同時に発動されている状態は正直みたことがない。一方、日本では財・金分離だとかいう屁理屈で武藤さんを承認できなかった事実が空しい。でもなんだか全部が全部、市場を後追いしているような印象を受けますが、、、
そうそれはなかなか表に出てこないヘッジファンドをもFEDは相手にしなければならなくなっているから!!そもそも熊さんの資金繰りが急激に悪化したのは、虎の子のPBビジネスでヘッジファンドが資金を引き上げ始めたのがきっかけ。まさしく現代版のA Run on The Bankだったわけで、そのスピードたるや一般の預金者とは比べ物にならず、その規模たるや伝統ある投資銀行のliquidity poolをも2日足らずで飲み込んでしまうという代物だった(SECの報告にもある通り、熊さんは確かに健全そのものだったのにも関わらずです)。FEDはまさしく考え得る最善の策を最速のタイミングで打ったわけだけれども、さすがにヘッジファンドのそれには対抗できるわけもなく(;´Д`) そして単なる金融保証会社(モノライン)の格付けの問題があそこまで大きくなったのは、ドル箱の地方債保証業務を狙ったヘッジファンドの空売り構成によるボラティリティの拡大によるところが大きい。その結果、投資銀行勢はABS CDO/Super Senior CDOのヘッジを通して巨大なカウンターパティーリスクに晒される事になり、綱引きが始まっていた。地方債業務を切り離されてしまっては後に残るのは収益性が低くリスクの高いCDS関連の保証業務だけで、云わばゴミだめ同然になってしまう。正直それではヘッジにならないし、ヘッジが切れてしまうと一気にシステム全体のメルトダウンリスクが高まる。したがって、どうしてもこのタイミングでドル箱を手放すわけにはいかず、モノラインは資本増強に動かざるを得なかったとみるべき。一方で、そうこうしているうちにいいトコ取りでバフェット氏が地方債保証業務だけ引き取りましょうなどという提案を行ってみたりでもうほんとにカオス(;´Д`) そもそも彼はわかってやってたのだろうか。。結局FEDは中途半端にMBS/CDOに対してある意味で政府保証を付けるような貸出し対策を発表することになったわけだれども(追記 4/5/08:この対策については全く誤解していました。Term Securities Lending Facility (TSLF)はそもそもGC repo対策だったんですね。しかも対象はCDOを含まずMBSのみでした(federal agency debt, federal agency residential-mortgage-backed securities (MBS), and non-agency AAA/Aaa-rated private-label residential MBS)。実際、年初から150-200bp程度まで拡がっていたGC Repo/FF spreadは4月初めには消滅している。)、その後は前述の経緯を経て投資銀行のPBデスクを通してヘッジファンドへ資金供給するということに。テクニカルにはローンのリコースは借り手の投資銀行にも及ぶので安易に資金供給が膨らむことにはならないというのがポイントですかね。
最後にはっきりさせておきたい点が2つ: 1) 今回のBear Stearns救済劇がモラルハザードだと思う向きもあるかもしれないけれど、たった数日前には1株$60近辺で取引されていた株が$2(or $10)で買収されるわけで株主はこれ以上の責任を取りようがないということ。では資本構造上株主の上にいる債権者はどうなるかと言えば、通常最上位にいると思われるswap counterpartyについてはJP Morgan Chaseのweb上のコメントにもある通りJPによって基本的に保証されると予想されるものの、それとて契約上はいまだに確定されてはいない。 2) よく日本の金融機関救済劇と比較されるけれど、アングロサクソンの考え方は日本のそれとは似ても似つかない。端的には1997/11月に起こった本邦インターバンク市場でのデフォルトから公的資金投入までにどれだけ時間が掛かったか。批判しているわけではなく、あくまで考え方が全く違うということを念頭に置いておかないと今後の展開に乗り遅れてしまう。
市場へのインプリケーションとしては、短期) 曲がりなりにも投資適格債を使ったファンドへの資金供給の枠組みが出来上がったので、senior trancheへのフローも復活するであろうし、一方でヘッジファンドに対してもFEDは影響力を行使できる道筋を見つけたことになる=>金融セクターの底は確認できたのではないか(問題はいよいよ実体経済へ)、長期) FEDがPDCFを口実に投資銀行勢へ規制を掛けてくる可能性が高く、いよいよWall Streetのパワーシフトが本格化するかもしれない。引き続きイノベーションが生まれる可能性を信じるのであればこのセクターは買い。そうでなければ売りであろう。個人的には買い。
では、さっそく1月から3月までのイベントを時系列順に見ていきましょう:
3/24/08 - 本日付で新たにFHLBがMBSを買い増せるように更なる規制緩和が実施された。一連の規制緩和でFannie MarとFreddie Macが大量のMBSを発行できる環境が整ったものの、その消化に疑問を持っていたところだったので、これでひとまず安心か。詳しくは後日追記予定。
3/19/08 - OFHEOが規定していたFannie MaeとFreddie Macの必要資本額を33%削減。OFHEO主導の規制緩和の2発目。これで、mortgageの供給サイドは体制が整ったことになる。後は市場がこの規模の証券を消化するできるのか否かがポイントになる。
3/17/08 - FEDが緊急利下げ(25bp)を発表するとともに、JP Morgan Chaseによる熊さんの買収が発表される。
3/13/08 - 熊さんの株価が急落。朝方に46%の下落幅を記録。この2日前辺りから$35でのputの値が付くようになる。3/14には更に値下がりし、$35を難なく突破。市場では$22近辺のputにも値が付いていた。
3/12/08 - S&PとMoodysがAmbacのAAA(Aaa)格付けの維持を発表。これは3/5日付けでAmbacが行った$1.5bnの資本増強を受けての措置。一方で、Moodysは同時に金融保証会社について、実際の損失は、保有資産の時価会計で計上した損失を大幅に下回る可能性があるとの見解を示した。ちなみに、業界3番手のFSA Inc.については、3/11日付けでMoodysがAaa格付けの維持を発表。結局のところ、4番手のFGIC CorpのみがAAA(Aaa)格付けを維持できなかったことに。
3/9/08 - Carlyle Capitalの資金繰り悪化が表面化。ちなみに、3月上旬はこれまでにない数のヘッジファンドが強制的に閉鎖(破綻)することとなった。2001年から2007年までに破綻した数と同数のファンドが年初からわずか2ヶ月の間に破綻している(;´Д`) 特に2月後半から3月前半に集中。
2/28/08(WSJ) - 1日遅れでWSJがGSEのPortfolio Capの廃止について配信。Fannie MaeとFreddie Macの業績低迷を受けて、OFHEO(Office of Housing Enterprise Oversight)主導の規制緩和の1発目。そもそもこの規制は2006夏に導入されたもので、一時的な措置ではあったわけだけれど。
2/27/08(WSJ) - S&Pが25日付けでMBIAの格付けをAAAで維持したのに続き、Moodysが26日付けで同じくMBIAのAAA格付けの維持を発表。これらの格付け会社は凡そ1ヶ月前にMBIAの格付けをネガティブ方向に見直すことを発表していたので、通常の格付けプロセスからするとこれはかなり異例といえるだろう。もちろんMBIAが格下げを避ける為に$2.4bnにも及ぶ資本拡充を実施したからでもあるわけだが。
1/31/08(WSJ) - S&PがFGIC CorpのAAA格付けをAAへ格下げ。その後2/25日付けでAへ格下げ。ちなみに、MoodysはAaa格付けを2/14日付けでA3へ格下げ。
1/31/08 - 遂にMBIAが$2.4bnのwrite downを発表。詳しくは下記の記事(**)を参照のこと。
1/18/08 - Bush大統領がstimulus packageを発表。当初は$800の税還付を提案していたが、その後$600で落ち着く。
(**) MBIA announces $2.3 billion Q4 writedown
31 January - The situation in the troubled bond insurance sector has worsened, with the announcement of a $2.3 billion fourth-quarter writedown by New York monoline, MBIA.
It could soon be a case of last monoline standing in the battle to retain triple-A ratings, following the news of MBIA’s worst quarterly performance on record. Fitch Ratings has already downgraded Ambac, Financial Guaranty Insurance and Security Capital Assurance, and MBIA remains a candidate for a downgrade.
This is despite the insurer raising $1.5 billion in new capital in the past month, plus its plans to issue a $500 million rights offering – backstopped by Warburg Pincus.
“We are disappointed in our operating results for the year, as performance of our insured prime, second-lien mortgage portfolio and three insured CDO-squared transactions led to unprecedented loss reserving and impairment activity,” said Gary Dupont, MBIA’s chief executive officer.
There was a predictable market reaction to the announcement, with MBIA five-year credit default swaps widening 49.3 basis points to 486.2bp. This is wider than Ambac, trading at 470.8bp, which has already been downgraded to AA.
That neither monoline is trading wider – their respective CDS spreads were above 700bp in mid-January – suggests the market is awaiting the outcome of discussions between insurance regulators, rating agencies, financial intermediaries and the insurers themselves. The talks, continuing since last week, are believed to be on the viability of a co-ordinated bailout of the monoline sector.
Clock ticking for troubled monoline
Lesson's from Bear Stearns
ボスが面白い指摘をしていたので、忘れないうちに書いておこう:
追記(3/24/08):Bear Stearnのliquidity poolの概算値が出ていたのでメモしておく。2月上旬の$13bn弱から、徐々に増やしてきていて3月の第一週には$18-20bnのliquidity poolが積まれていた模様。ただ、COB 11日から急減し、COB 13日には$2bnになるまで枯渇してしまっていた(Source:SEC)。他の投資銀行に比べれば小さい数値ではあるものの、ビジネス規模を考えればわからなくもない。確か去年の同時期にGSは$30bn程度のliquidity poolしか持っていなかった筈。
- 流動性が無くなる(dries up)のが如何に早いか。古典的な銀行の取付け騒ぎと同じく、$17bnの流動性がたった2日で無くなってしまった(a lack of confidence, but not a lack of capital)。
- 通常株価とCDSスプレッドは逆相関を示すが、今回は株価がほぼゼロになってしまったにも関わらずCDSスプレッドはJPのそれに近づいてtightningしてしまった。
- 一方、1株$2でJPとの契約が成立しそうであるにも関わらず、株価は$6-7まで上昇している。これは主に投機筋が今後現れるかもしれない新たな買収者を見込んで価格を吊上げているから。それでも、2.で指摘した相関は崩れてしまっていると考えて良い。これは過去の相関を元にヘッジしてしまったら大変な事になっていたということ。モデルを作るときには、こうした点も十分考慮に入れないといけない。
追記(3/24/08):Bear Stearnのliquidity poolの概算値が出ていたのでメモしておく。2月上旬の$13bn弱から、徐々に増やしてきていて3月の第一週には$18-20bnのliquidity poolが積まれていた模様。ただ、COB 11日から急減し、COB 13日には$2bnになるまで枯渇してしまっていた(Source:SEC)。他の投資銀行に比べれば小さい数値ではあるものの、ビジネス規模を考えればわからなくもない。確か去年の同時期にGSは$30bn程度のliquidity poolしか持っていなかった筈。
金曜日, 3月 21, 2008
Apple TV + Air Tune
土曜日, 3月 15, 2008
WallStreetの労働市場
雑談程度の話ですが、いよいよ始まったレイオフの波を乗りきるためにもちょっと労働市場の分析をしておきましょう。
まずは簡単なおさらいから。まず、一般に政治の中心は通称Main Street (Washington D.C.)、金融の中心は通称Wall Street (NYC)と言われていて、それぞれ時の権力を握った者が全体を支配し得るという意味で共通項も多いわけです。例えば、政権交替が起きた場合にはそれまで実権を持っていた人たちはいっせいに民間あるいはアカデミックな世界へ移動して、次の機会があればまた舞い戻ってくる。Wall Streetであっても最近こそ投資銀行がパワーを独占してきたものの、それこそ以前はジャパンマネーが市場を席捲していたわけで、その時々の権力を握っている組織へ人は流れて、或は更なるキャリアアップの為にアカデミックな世界へ戻っていくわけ(ちなみに、米国ではキャリアアップの為にMBAをとるといった行動は、個人税制によって明確に優遇されている)。そしてこの2つの業界(or 政界?)に共通しているのは、関連する業界(or アカデミズムの世界)の中だけで人の移動が起っていて、一度入ってしまえば非常に流動性の高い労働市場なのだけれど、なかなかこのサークルに入るのは容易ではないということ。
さて、ではWall Streetで今パワーを持っているのは誰なのか?昨今の市場環境もあって、一部の投資銀行ではそのパワーに衰えが見える。一方で、新興勢力のヘッジファンドは力を増してきており、SWFも見落とせない。成功したファンドの中には、更なる業容拡大を目指して自分達のedgeが効かない分野にも進出する為に、人材を経験豊富な投資銀行に求め積極的に採用し始めている。というわけで、最近はこのパワーシフトに伴ってヘッジファンドと投資銀行との間の行き来が盛んになってきている。昨年から一部で始まっていた投資銀行のレイオフでもすぐにヘッジファンドでの就職先が見つかってhappyにやっている知り合いは何人もいる。ではこれまで主流であったWall Streetでの人の流れ: 1) 投資銀行間での行き来(所謂"walk across the street")、2) new hire from graduate school/going back to graduate school, はどうなっているのか?少なくとも1)については同レベルの投資銀行間での行き来は確実に減ってきている。2)についてはやはりアカデミックな世界へ戻る方向の流れが強い。全体を眺めれば、これまでとは明らかに違ったトレンドが見て取れるので注意が必要になっている。以前のエントリー(1/26/07付け)で指摘した1.と3.のパターンも多くなってきたしね。
では、自分と家族を守るにはどうしたら良いのか?まず、パターン1.を避けるために極端に環境の悪化した業界 or 市場(今であれば米国のmortgage市場か?)には早々に見切りをつけて、パワーシフトの波に乗るか、アカデミズムの世界へいったん退避するのがベストだろう。"いつかは良くなるに違いない"といった長期予測に基づく逆張りは、仮にその予測が正しくともここでは命取りとなる。パターン3.を避けるためには、自分の給与水準を確認すればわかる。ちなみに、Wall Streetの給与水準には実はある程度の基準が存在し誰でも簡単にチェックできる。ただこれもまったくもってアメリカらしいというか、きちんとした市場調査の形をとった第3者の書いたレポートなのだけれど、微妙に利害相反の疑いがあるという困った代物ではあるのだけどね。何せエージェント(人材紹介会社 or ヘッドハンター)がこれを出してるんだからヽ(´ー`)ノ なんだか最近問題になっている市場でもみたことのある構図ですな(;´Д`) 有名どころのMichael Pageなんかも毎年きちんと出してます。例えばパフォーマンスの悪い5%がレイオフされてしまうといった懸念があるときは、1) パフォーマンスと給与は正比例する、2) Salary Surveyのレンジは両側95%での信頼区間に相当する、3) 給与は概ね正規分布している、という仮説を立ててみると、M&AのVice Presidentクラスで今年はボーナスが悪くて給与総額が150,452ドルを割ってしまっていたら実はもうアウトの可能性が高いと予想できるわけですヽ(`Д´)ノウワァァァン 数字って時に残酷ですよね。。
と、ここまで考えてみたけれど、やっぱり最後は人と人との信頼関係なんだろうな。"My word is my bond." やはりこれに尽きますね。気を付けましょう。
まずは簡単なおさらいから。まず、一般に政治の中心は通称Main Street (Washington D.C.)、金融の中心は通称Wall Street (NYC)と言われていて、それぞれ時の権力を握った者が全体を支配し得るという意味で共通項も多いわけです。例えば、政権交替が起きた場合にはそれまで実権を持っていた人たちはいっせいに民間あるいはアカデミックな世界へ移動して、次の機会があればまた舞い戻ってくる。Wall Streetであっても最近こそ投資銀行がパワーを独占してきたものの、それこそ以前はジャパンマネーが市場を席捲していたわけで、その時々の権力を握っている組織へ人は流れて、或は更なるキャリアアップの為にアカデミックな世界へ戻っていくわけ(ちなみに、米国ではキャリアアップの為にMBAをとるといった行動は、個人税制によって明確に優遇されている)。そしてこの2つの業界(or 政界?)に共通しているのは、関連する業界(or アカデミズムの世界)の中だけで人の移動が起っていて、一度入ってしまえば非常に流動性の高い労働市場なのだけれど、なかなかこのサークルに入るのは容易ではないということ。
さて、ではWall Streetで今パワーを持っているのは誰なのか?昨今の市場環境もあって、一部の投資銀行ではそのパワーに衰えが見える。一方で、新興勢力のヘッジファンドは力を増してきており、SWFも見落とせない。成功したファンドの中には、更なる業容拡大を目指して自分達のedgeが効かない分野にも進出する為に、人材を経験豊富な投資銀行に求め積極的に採用し始めている。というわけで、最近はこのパワーシフトに伴ってヘッジファンドと投資銀行との間の行き来が盛んになってきている。昨年から一部で始まっていた投資銀行のレイオフでもすぐにヘッジファンドでの就職先が見つかってhappyにやっている知り合いは何人もいる。ではこれまで主流であったWall Streetでの人の流れ: 1) 投資銀行間での行き来(所謂"walk across the street")、2) new hire from graduate school/going back to graduate school, はどうなっているのか?少なくとも1)については同レベルの投資銀行間での行き来は確実に減ってきている。2)についてはやはりアカデミックな世界へ戻る方向の流れが強い。全体を眺めれば、これまでとは明らかに違ったトレンドが見て取れるので注意が必要になっている。以前のエントリー(1/26/07付け)で指摘した1.と3.のパターンも多くなってきたしね。
では、自分と家族を守るにはどうしたら良いのか?まず、パターン1.を避けるために極端に環境の悪化した業界 or 市場(今であれば米国のmortgage市場か?)には早々に見切りをつけて、パワーシフトの波に乗るか、アカデミズムの世界へいったん退避するのがベストだろう。"いつかは良くなるに違いない"といった長期予測に基づく逆張りは、仮にその予測が正しくともここでは命取りとなる。パターン3.を避けるためには、自分の給与水準を確認すればわかる。ちなみに、Wall Streetの給与水準には実はある程度の基準が存在し誰でも簡単にチェックできる。ただこれもまったくもってアメリカらしいというか、きちんとした市場調査の形をとった第3者の書いたレポートなのだけれど、微妙に利害相反の疑いがあるという困った代物ではあるのだけどね。何せエージェント(人材紹介会社 or ヘッドハンター)がこれを出してるんだからヽ(´ー`)ノ なんだか最近問題になっている市場でもみたことのある構図ですな(;´Д`) 有名どころのMichael Pageなんかも毎年きちんと出してます。例えばパフォーマンスの悪い5%がレイオフされてしまうといった懸念があるときは、1) パフォーマンスと給与は正比例する、2) Salary Surveyのレンジは両側95%での信頼区間に相当する、3) 給与は概ね正規分布している、という仮説を立ててみると、M&AのVice Presidentクラスで今年はボーナスが悪くて給与総額が150,452ドルを割ってしまっていたら実はもうアウトの可能性が高いと予想できるわけですヽ(`Д´)ノウワァァァン 数字って時に残酷ですよね。。
と、ここまで考えてみたけれど、やっぱり最後は人と人との信頼関係なんだろうな。"My word is my bond." やはりこれに尽きますね。気を付けましょう。
水曜日, 3月 12, 2008
日銀人事案が参議院で否決
。。どうなってしまうのでしょう。小沢さんはなぜ出てこないんだ。。
追記(3/21/08):結局、火曜日(18日)に田波さん・西村さんの組み合わせが提示されたものの、田波さんは否決され日銀総裁は空席となることが決定。もちろん当面は大きな支障は現れないとは思う。ただ、このまま総裁選定が混迷を深め、結果として不適格な人事が行われてしまったらどうなるか。次の景気後退局面では必要な措置が遅れ経済は大打撃を受ける可能性が高まり、次の景気拡大局面では無用なバブルを誘発する可能性が高まり、取り返しのつかない事態になりかねない。早期に日銀法を改正し、適切な人事を行えるようにしないと。継続モニタリングが必須ですね。
追記(3/21/08):結局、火曜日(18日)に田波さん・西村さんの組み合わせが提示されたものの、田波さんは否決され日銀総裁は空席となることが決定。もちろん当面は大きな支障は現れないとは思う。ただ、このまま総裁選定が混迷を深め、結果として不適格な人事が行われてしまったらどうなるか。次の景気後退局面では必要な措置が遅れ経済は大打撃を受ける可能性が高まり、次の景気拡大局面では無用なバブルを誘発する可能性が高まり、取り返しのつかない事態になりかねない。早期に日銀法を改正し、適切な人事を行えるようにしないと。継続モニタリングが必須ですね。
金曜日, 3月 07, 2008
アントニオ・猪木に遭遇!
今日、近所の日本料理屋に奥さんとその友達の3人で夕食を食べに行ったら、なんと目の前でアントニオ・猪木がすき焼きを食べていた!!元国会議員らしく、帰るときには周りの人に軽く笑顔で会釈をしていたり。ビジネスで来てたのかなぁ。それにしてもやっぱりいい体してるね。
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