月曜日, 10月 30, 2006

はやくもクリスマス気分?!

オフィスの周りのおしゃれスポットではもう既にクリスマス飾りがお目見えです。 まだ10月だというのに。Halloweenがないのと、クリスマスの宗教的意味合いが薄い日本ならではの出来事ですな。さすがに、まだNYでもまだクリスマスツリーは出来上がっていないはず。

我々の会社でも、マネージメント層の入れ替えなどもうビジネスモードというより来年への布陣固めが始まってきました。さすがにもう11月なのでこれから一儲けしようなどと焦っている人たちはいないようですね。このままハッピーに年が明けてくれるのを祈りましょう。

ところで、この画像かなりきれいにとれてると思う。さっそくナンバーポータビリ制度を使ってドコモからau by KDDIへ変えたかいがあったというもの。初期手数料約5000円だけでこのスペックの携帯が手にはいるというのはやっぱりすごい。1台あたりの収益率も落ちてくるだろうし、物価への下方圧力にもなろうもの。エネルギー価格と相まって日銀のお手並み拝見といったところが今年最後の見所か。

水曜日, 10月 04, 2006

しまなみ街道横断紀行 1


1年半ぶりに取った長期休暇で四国に行ってきた。テーマは「一人旅、サバイバル、地方格差の検証」。その方法は、東京から飛行機で松山入りした後、自転車を現地調達し、地元の人々と街に触れながら尾道を目指すというもの。

まず驚いたのは、松山ひいては愛媛全体のゆとりある豊かさである。市内中央に高島屋・三越を抱えているにも関わらず中央商店街は2~3kmに渡って栄えており、終点近くからはスナック・バーを中心とする繁華街へと変化していく。そして商店街とは角度を変えて、駅前から大通りを経て松山城後、県庁、NTT西日本(旧制松山高校跡地)へとつながる一連のオフィス街。これらは弧を描いて最終地点で再び交わる。出発点には高島屋、伊予電鉄松山市駅、最終地点には全日空ホテル、東急イン、日本生命ビル、三越が配置されており、バランスがよい。

更には道後温泉が市街から市電で数十分、自転車で30分程度の場所に位置しており、首都圏に対する箱根温泉的な役割を果たしている。この温泉自体も万葉の頃から良く知られている湯のようで、聖徳太子なども来たらしい。建物自体も国の重要文化財に指定されているように、奥ゆかしい。どうやら宮崎駿監督の千と千尋の神隠しの温泉宿はこの建物をモデルにしているらしい。うーんこんなにうまくできあがった街は正直京都以来です。

p.s. ちなみに、添付写真はしまなみ街道の入り口から大橋と瀬戸内海を撮影したもの。次回以降で、松山後のエピソードをアップします。

火曜日, 10月 03, 2006

レポレートと有担コールレート

上記2つのレートの関係について考察してみよう。日経新聞のマーケット欄のコラムによればここ数ヶ月の傾向として無担コール市場とレポ市場との間でレートの乖離が起きているという。具体的には、無担コールレートがレポレートを5--7 bp下回る状況が続いている。コラムの解説にはゼロ金利解除後に需給の緩んでいる国債を多く抱える証券会社の調達レートとしてのレポレートが機能の回復してきたコールマネーでの資金の授受に比較して見劣りするためとしている。とはいえ、では有担コールはどうだろうか。通常T+3決済のレポに比べてT+1という条件の違いがあるにせよ、経済的には有担コールとレポは同等のはずだ。しかし、東京マーケットではさらに5--10 bpの差が存在している。これは何故なのだろうか?:

1.まず第一に本邦金融機関はT+1で10 bpの利ざやをとりにはこない。実際にはコールマーケットの利回りはT+1で25 bp程度であるわけだから本来は大きいはずの利ざやであるが、関西系のせこさで有名な銀行以外はこのような裁定取引には入ってきていない。

2.信じられないことであるが、本邦金融機関が有担コールマーケットに参入するには新たなシステム投資が必要との見方が一般的である。この為、有担コールマーケットは参入障壁の高いマーケットになってしまっている。

3.さらに短資会社としてみれば仮に資金の出し手である場合には資金が担保(債券)にて保全されるわけだから、金利を低くしても筋が通るわけである。

市中の金融機関はリテール向けATMの整備より自分たちの資金調達系システムを早急に拡充すべきであろう。

月曜日, 10月 02, 2006

円キャリートレードと円借款


ここ数ヵ月円はドルに対して弱含む展開。7月末からみると、ちょうど2ヶ月で3円円安方向へ触れたことになる。この期間に店頭では生損保勢による1千億単位の外債ヘッジと思われるドル売り・円買いが観測されていた。

一方で、日銀の議事録でもとりあげられたように、再び円キャリートレードが復活してきているのであれば、ドル買い・円売り圧力が高まるはず。左図によると、確に生損保勢の外債ヘッジを上回るドル買い圧力がここのところ続いているのがみてとれる。但し、円キャリートレードが本格化しているのであれば、生損保勢の外債ヘッジ玉では吸収しきれないはず。 また、実質実行為替レート(1973年3月を100とする)が、9月に101.3となり1985年9月のプラザ合意の時点(94.8)以来の水準まで低下しているにも関わらずドル円相場はそれほど円安基調を強めているわけではない。これは謎である。

筆者はここに、店頭でここのところよく目につく中国勢による円借款のヘッジ目的のドル売り・円買い圧力も相当効いてきているものと考えるている。中国政府は円借款を中核銀行へ貸付け、この銀行勢は実際にはドルに転換してから事業を行っているからだ。現在円借款の規模は2000年からの実績で、3兆1千億円。仮にこのうち8割りがヘッジされると考えると、通常そのデルタは0.3程度であるからヘッジ総額は31 X 0.8 X 0.3 = 7.4 千億円にのぼる。これは生損保勢の外債ヘッジの額とは比べ物にならない額であり、その影響は無視できない。実際こうしたヘッジ取引は中国において、Deutche, CSFBを中心にマーケティングされており、円高圧力のひとつのファクターになっていると考えられる。

以上が、ここのところ安定しつつ円安傾向を強める為替相場のカラクリであろう。

ただこれは日本国にとってマクロベースでプラスなのだろうか?円高圧力なわけだから、国富の観点かいえばYESだろう。ただ、こうしたお金が中国の産業育成の為に使われ、一方では本邦企業が円高圧力によって利益を削られるのかと思うと、なんだか嘆かわしい。

追記: 中国へのODAの現状