金曜日, 2月 29, 2008

Bayesian animal

過去の経験から何も学べない者とは違い、知りうる限るの知恵を使って将来を予測しようとする者を指す。さて、あなたはどちら?

土曜日, 2月 23, 2008

最近の話題

昨年からNYのクオンツ・コミュニティではサブプライムローン問題に関連して、僕の知る限り大まかにいって次のような論点について議論が起こっている:

1) 株式市場の乱高下とヘッジファンドの関係は如何に?
2) リスク管理手法について明らかになった問題点は何か?(ソジェンの事例も含めて)
3) 格付け機関に求められる役割と証券化商品特有の問題とは何だったのか?
4) アジア通貨危機に端を発する金融危機後に起こったイノベーションは結局のところ安定をもたらしたのか?

1)については、もう既に広く知られているMITのAndyLo教授が書かれた論文にあるように、"レバレッジの拡大"と"同一戦略をとるファンドの増加(相関の上昇)"が相まってもたらされた結果であるという見方が定説になってきている。すなわち、昨夏の株式市場の乱高下がマーケットニュートラル型のヘッジファンドによって主導されたという見方がほぼ固まってきていて、FRBが幾ら流動性を各種方法で提供したとしてもどこまで効果的か疑問符: FRBの庭はもはや市場の一部でしかないのではないか?、が付き始めてきたところ。ただ、中央銀行(or 当局)がコントロールできる範囲外の資金の流れが大きくなっているという根本的な問題に対する有効な手当ては今のところ見当たらない。

2)については方法論に問題がなかった事は疑いようがないものの、運用面を調整しなければならないという結論で固まってきていて、実際わが社でも静かに組織の見直しが進行中。

3)については、FRBの資料でも指摘されている通り、テクニカルには"While an ABS credit rating for a particular rating grade should have similar expected loss to corporate credit rating of the same grade, the volatility of loss (i.e. the unexpected loss) can be quite different across asset classes"という事情に象徴されるcorporate ratingsとsecuritized product ratingsとの違いが議論の中心になってきている。

そして最後に4)。アジア通貨危機から10年間を経て様々な金融イノベーション(高度化?)が生まれてきたものの、結局のところ世界がより複雑になった以外の何者でないのではないか、システム自体の安定性は何ら変わっていない(same as before, unconditionally)のではないかとする見方が本質を突いていると思う。

金曜日, 2月 22, 2008

NYでの生活立ち上げ記録 ~ 税金 編

今年に入ってから更新が滞ってしまっていたのだけれど、今日から再開です(^ω^)。同時に幾つかのプロジェクトを仕上げる必要があって週末もいろいろと本業の方で書き物をしていた都合上ブログ向けに記事を書いてる暇がなかった。。。トホホ。折り重なっていた難題を解決してわかり易い形で説明し終えたのがようやく昨日。おいおいもう2月も半ばを過ぎてるやんけ!まぁクリエイティブな方法論を確立できたので有意義ではあったのだけれど。さらには表題の通り米国では原則収入のある人は全員所得税の確定申告しなくてはならないので、その準備もありもう踏んだり蹴ったりヽ(`Д´)ノウワァァァン というわけで、来年以降の自分の為にもまずは備忘録を残しておきましょう。

まず所得税の制度自体は日本のそれに似通っている(というよりもしかして日本が米国の税制を参考にしてるのかしらん?)。もちろん計算式も税金=(収入金額-所得控除額)x税率-税額控除額で与えられる。ただし、1) 原則各個人に確定申告の義務があり、2) 選択可能な各種控除項目の種類が多いものの、3) 日本と比べて税率が高く、4) Social Security Numberによってあらゆる金融口座は税務当局にとって捕捉可能である、という辺りが違ってくるので注意が必要。特に2)と3)の組み合わせが厄介で、どうにかして実効税率を小さくできないかと頭を悩ませているとどんどん時間が経ってしまう。今年は初めてなので、まず日本語で書かれたを買って準備を進めてみたものの、妙案浮かばず、もういっそのこと税理士に頼もうかと考えていた。一方で、同僚と話をしていたらTurboTaxという超便利なアプリケーションを発見!値段も高くなく、$100以下で購入可能であってかつその費用を来年の税計算で控除できる。ただし、正規ルートで買うよりも、米国内に証券口座でも持っていれば大抵は30%オフで購入できるので、そちらのルートで購入した方がお得かも。そして何といっても便利なのは、このアプリケーションから直接税金の電子申請が可能であるという点。日本でももちろんeTaxといった税金の電子申請制度は始まっているものの、民間企業が市販している使いやすいソフトで直接確定申告ができるというのは米国ならではじゃないかな。ちなみに、申請から実際に税還付額が口座に振り込まれるまでに掛かる日数は1週間から10営業日程度。最適化もしやすいので、職業柄なじみ易くてなかなか良い。

何やらかなり便利そうに聞こえるかもしれないけれど、本当にその通りで領収書等の添付義務もなし。加えてTurboTaxはこの分野で圧倒的なシェアを占めているので、上場企業であれば社内のデータベースと連携して収入金額等の情報の正確性を担保する仕組みがあって源泉徴収表(W-2 Form)すら添付する必要がない!もちろん提供した情報に誤りがあったりした場合には、いろいろとペナルティが掛かるようだから細心の注意は払って準備するのは当然のことではある(例えばビザの延長、グリーンカードの取得申請時に不利になる場合もある)。そしてもう一つ重要な機能にAudit Riskの判定機能がある。米国では初めに指摘したように原則各人に確定申告が義務付けられているので、税務当局はその一つ一つを詳しく監査することはせずにある一定の条件に引っかかる申告をピックアップして精査するという方針をとっている。なので、余計なトラブルを避けるためにはこのAudit Riskの事前測定が重要になってくるというわけ。すなわち、リターンを税還付額、リスクをTurbo Taxを使って計算したAudit Riskとして最適化を実行すれば良い━━━━(゜∀゜)━━━━!!!! いやぁ、これって自分の得意分野じゃん?! ちょっとリスクの測定方法に考えを巡らせてしまった自分を発見。。職業病かも(;´Д`)

日曜日, 2月 03, 2008

神社の思ひ出

最近は仕事が異常に忙しくてブログを更新している暇がない。。土日もいろいろと考えないといけないし。まぁ年初はいつもこうだし、この時期に今年の方向性を決めることになるわけで、頑張り時です。マーケットは75bpの利下げに続き、50bpの利下げを受けてちょっとは落ち着いてきたものの、既にもう景気後退局面しているのでは..? (この話題については例のごとく、また少したったら纏めます) 要は事前予想の通りになってきたので、急降下中にパニクってシートベルトを外してしまわないように気を付けつつ、目だけは閉じないようにしないと。それにしても、アホなフランス人トレーダー(というかもしかしたらヒーロー?!)も出てきたりでホント話題には事欠かないお祭り状態に(;´Д`)

今週はちょっとリフレッシュしようと思って日帰りでスノーボードにいったものの、慣れない左ハンドルでの運転に夫婦で怖い思いをしてしまったり。やっぱり家でリラックスが一番ということで、閑話休題。branchさんのところにあった『幕末人物診断 -あなたが幕末の志士だったら。』をやっていたら、ちょっと昔の神社を思い出してしまった。結果はというと、、吉田松陰。まぁこんな適正診断もどきは普段小ネタ程度にしか思ってないものの、この結果にはちょっと驚いた。学生時代の下宿の近くにあったのが吉田神社で、昨年の春まで住んでいたマンションの近所にあったのが松蔭神社。行き詰まった時は山の上まで上るついでに吉田神社に参拝したり、節分蔡にもよく一人でいって鰯の塩焼食べたっけ。松蔭神社もよくお気に入りの喫茶店に行く途中に横を歩いて通ったり、婚姻届けを区役所に提出するときにも通ったっけ。結局松陰先生のお墓には一度しかお参りしてないんだけどね。診断結果はともかく、なんとなくほんわか。いいじゃんコレ!!